「頭がいい人」が結果を出す「図で考える」習慣 思い込みや暗黙の前提を打ち破る「田の字」思考

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ここで、「自社の強み」と各国の「市場の魅力」について存分に試行錯誤しながら、この図をグルーピングしセグメンテーションしてゆく。

東南アジアへの参入戦略③

出所:『武器としての図で考える習慣』

まずA国・B国・C国に、競争力が高い製品①で同時に進出する。次にD国・E国において競争力がある製品③で、D国・E国に早めに進出する。そこからそれぞれの国で、ほかの製品を順次導入するというプランが見えた。こうすると、どの国にも出遅れることなく、A国・B国・C国での製品①の販売経験をD国・E国でも生かすことができるし、シナジー効果も期待できそうだ。

いかがだろうか。図は、それを作る過程から思考の強制深化が促され、思い込みや暗黙の前提を打ち破るきっかけをつかむ武器になる。新たな発想を生み出すために、「田の字」を使いこなしてみてほしい。

泉美 木蘭 作家・ライター

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いずみ もくれん / Mokuren Izumi

1977年三重県生まれ。24歳でイベント企画会社を起業し、即刻倒産。借金返済のために働く日々をつづったWebサイトが話題を呼び、作家デビュー。以降、週刊誌やWeb媒体等で執筆。TOKYO MX「モーニングクロス」「激論!サンデーCROSS」などテレビ番組でレギュラーコメンテーターとして出演。著書に『オンナ部』(バジリコ)、『エム女の手帖』(幻冬舎)、『会社ごっこ』(太田出版)等。趣味は合気道とラテンDJ。

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