世界一貧しい大陸、アフリカは変わるか?

当たり前のことを、当たり前にする難しさ

リベリアのゴム農園の中を、学校に向かう子供たち。教育は、アフリカの希望です

これまでの連載で、アフリカのビジネス事情について書いてきました。最終回の今回は、「なぜアフリカってそんなに貧しいの?」という根本的な問いを、皆さんと一緒に考えていきたいと思います。

50年前のアフリカは、戦後の日本と同じくらいの、1人当たりの経済規模や平均寿命だったそうです。実際に、祖父にセネガルの写真を見せたところ、「ああ、昔の日本と同じやなあ」、とつぶやきました。しかし、そこから50年間、アフリカは変わらなかった。1人当たりの経済規模も、人々の平均寿命も、そんなに伸びなかった。出発点から伸びなかったから、アフリカは今、世界でいちばん貧しい地域のひとつなのです。

僕が留学したハーバード・ビジネス・スクールでは、「世界を変えるリーダーになれ」と言われました。それもあって、アフリカに来た頃は、貧困をなくすためのウルトラCがどこかにあって、それを探し出して実行するのが僕の使命だと思っていました。

でも、アフリカに5年暮らして、痛感したのは、社会に変化を起こすことは本当に難しい、ということ。

確かに、たまには携帯電話のように、社会全体を変える事象もあるでしょう。今は、携帯電話はアフリカのほとんどの人が持っていて、通信事情は飛躍的に発達しました。でも、これはほんの一部の例外。そんなウルトラCが簡単に起こせるようなら、アフリカはとっくに豊かになっています。

アフリカの友人たちの多くは、「リーダーが変われば、もっと優秀な政治家が大統領になれば、アフリカは変わる」と言います。確かに、ひとりの強いリーダーが出ることは大きいです。特に大統領の影響力は甚大で、コートジボワールのようにひとりの大統領が1970年代・80年代に国を大きく発展させることもできれば、コンゴやジンバブエのように国を滅茶苦茶にもできる。でも、リーダーが代わるだけでは十分ではありません。

政治家のリーダーシップよりも、もっと、単純だけれど、大切なことがあると思うのです。

われわれのような一般の人間が、アフリカで生きていて、日々苦労することは何だと思いますか?

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