サクナヒメが「作業ゲーでも飽きない」納得理由 敵は鬼!稲を育てて強くなれ!米は力だ!

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サクナヒメは戦神の娘なので人間よりは強いが、ぐうたら三昧だったせいか最初は弱い鬼を倒すだけでも精いっぱい。敵を倒してもレベルが上がらないため、「ある作業」なしにステータスアップはありえない。

ステータスアップのために必要なことは、豊かな実り。つまりTwitterでも叫ばれていた「稲作」を通じて彼女を強くしなければならない。

あまりに本格的すぎる「稲作パート」

稲作パートでは当然、米を育てることになる。まずは田んぼをクワで耕し石を取り除く。次に種籾(稲の果実に当たる部分)を泥や塩を用いて選別し、苗になるまで育てる。苗が育ったら田んぼに植える。もちろん手作業だ。操作が難しいため、なかなかきれいに並べて植えることができない。

ゲームを進めるために「稲作」は必須の作業だ(写真:Nintendo Switch&PS4『天穂のサクナヒメ』ローンチトレーラーより)

苗を植えたら次は水の管理。水は多すぎても少なすぎてもいけないし、高温でも低温でもよくない。雨が降れば水量は増え、日が照れば水量は減る。何度も何度も取水弁と排水弁の調整を繰り返して、水量を適切にしなければならない。

また、稲が育つ環境は雑草も育ちやすい。アクションパートに出た後、家のそばにある田んぼに戻ると立派な雑草が。もちろん1本1本抜いてやらなければならない。

収穫のための作業はまだまだ続く。稲には益虫も付けば、害虫も付く。害虫を取り除くには、家のまわりのクモやカエル、タニシなどを田んぼに放してやらないといけない。また、稲は病気にもなるし、いい米をつくるには肥料も必要だ。肥料も自前で用意しなければならないし、栄養素が多すぎてもいけない。

悪戦苦闘の末、ようやく稲穂が実り、頃合いになればいよいよ収穫。あとはおいしい米を食べるだけと思いきや、そうはいかない。

その後も稲刈りや脱穀、精米などの作業がある。CPUに任せることもできるが、米の質が落ちるため、基本的には自分で操作したほうがいい。

米が完成すると、サクナヒメのステータスが米の質に応じてアップするのだが、ただやみくもに米をたくさん作ればいいわけではない。量を作ればHPである命のステータスは大きくアップするが、質が低いとほかのステータスの伸びがよくない。

籾を厳しく選別して収穫量を減らせば、米の質がよくなり、力や体力などのステータスがアップする。米は食料として食べるのはもちろん、麹や酒などの材料や、交易品としても使えるので、量が少なすぎるのも考えもの。

どのように米を育てるか(≒サクナヒメを育てていくか)は、とても悩ましい問題だ。

次ページ「農耕道具の発展の歴史」も学べる
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