コロナ回復後の「3人に1人」襲う後遺症の症状 「関節が痛い」「毛が薄くなってきた」など様々

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コロナにかかると後遺症や合併症を年代に関係なく発症していることが報告されています。感染しないための対策を改めて見直しませんか(写真:jun/PIXTA) 
連日、過去最高の新規感染者数を記録している新型コロナウイルス。いつどこで誰が感染してもおかしくはない、そんな状況が続いています。そして乾燥していて気温の低い冬のいま、感染リスクはさらに高まっています。
どうやってこの冬を乗り切るのか? また万が一感染したとして、自宅療養となった場合、家族はどう看病したらいいのか? どうしたら家庭内感染を防げるのか?
そうした問いに答える新著『新型コロナ自宅療養完全マニュアル』を、テレビ番組のコメンテーターとしても活躍する白鷗大学教育学部教授の岡田晴恵氏が上梓しました。
東京都医師会の順天堂大学教授・小林弘幸氏と鳥居内科クリニック院長・鳥居明氏も監修に加わった同書から、一部抜粋・再構成してお届けします。

「インフルエンザより怖くない」は間違い!

2019年に中国・武漢で発見された新型コロナウイルス感染症「COVID‐19」は、「SARS-CoV-2」と呼ばれるコロナウイルスが原因で起こる感染症です。

感染してもその症状は、無症状者から軽症者、中等症患者、重症者や犠牲者までさまざま。また、無症状者や、症状が出る2日程度前から感染者がウイルスを出してほかの人に感染させることもあります。発症日の前後くらいが最もウイルスを多く外に出すとされます。この発症前の人や無症状感染者が気づかずに社会活動を続けてウイルスを広げてしまうことが、感染の拡大を止められない原因にもなっています。

さらに、感染から症状が出るまでの潜伏期間が長く、1~14日間(多くは5日間)くらいです。発症から1週間程度は発熱やせきなどの風邪症状が続き、そのまま治っていく患者が全体の80%程度とされます。

20%の人は呼吸困難や咳などで、肺炎症状が悪化し、中等症・重症患者として入院対象になります。高齢者や糖尿病・高血圧・慢性腎臓病などの基礎疾患のある人、肥満の人、喫煙歴のある人、悪性腫瘍のある人、妊婦などが重症化しやすいといわれています。

一方で、前述のように感染しても80%の人が無症状か、もしくは風邪症状で治ってしまうため、「新型コロナウイルス感染症は季節性のインフルエンザよりもたいしたことない」と言う人もいます。

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