名古屋大エリート美女の『ケンカ上等』人生 『言う時は言う』の男前美女

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「給食がまず疑問だらけでした。なんでみんな同じものを食べなくちゃいけないのか、なんで食べ残しちゃいけないのか。好みや食べる量はみんな違うはずなのに……。なんで、なんでっていつも思っていました」

中学校を卒業する頃には父親が再び転勤。高校は愛知県内の進学校に通った。子ども時代は全国各地を転々として引っ越しに飽きていたので、大学も実家から通いたいと思った。優秀な黒田さんには選択肢はひとつしかない。名古屋大学である。

「新設の情報文化学部が魅力的でした。ITだけでなくアート系の授業も充実していて、新しいことができそうだったからです」

自分のことは自分で決める!

黒田さんの家は「自分のことは自分で決める」という家風。受験の1カ月前になって母親から「結局、どの大学を受けるんだっけ? 名大? そう。頑張ってね!」と気楽な激励を受けたという。黒田さんは短期集中で猛勉強して無事に合格を果たした。

学生時代は充実していたが、就職活動を迎えるにあたってキャリア志向の黒田さんは考えた。「世界と対等に渡り合える分野で働きたい。でも、日本経済の中心は東京。名古屋では不利!」だと。愛知にはトヨタがあるじゃないですかと水を向けてみたが、自動車にはあまり関心がないようだ。

「父の影響ではありませんが、商社に目が向きました。でも、名古屋支店採用では意味がありません。本社で大きなプロジェクトに入れるか否かが重要です。古い時代の商社で働いてきた父からは、『女なんかいたら足手まといだ』と反対されましたけど、勝手に受けました」

しかし、第1志望の総合商社は最終面接で落ちてしまい、第2志望の総合商社からは不合格の通知後、なぜか人事採用担当者から「今後のためにアドバイスをしたい」と電話がかかってきた。ご丁寧な話だ。

「『(黒田さんは)欲しい人材ではあるのですが、何でもソツなくこなせる感じがとても気になりました。挫折をしたことがない印象です』というアドバイスでした。腹立たしかったですね。確かに私は挫折をしたことがありませんが、ちゃんとやっていることの何が悪いのでしょうか」

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