JX、「東電との提携はウィン₋ウィンで」

木村康・JXホールディングス会長に聞く

石油元売り最大手のJXホールディングスは構造的な石油需要漸減の中、総合エネルギー企業を目指している。2016年にも始まる家庭向けを含めた電力・ガス全面自由化にどう臨むか、東京電力など他社との提携戦略を含めて木村康会長に聞いた。

 

――JXが目指す「総合エネルギー企業」、「エネルギー変換企業」とは、どのような形か。

従来、国内のエネルギーは石油が中心で、当社も石油中心に事業を行ってきた。エネルギーの顧客イコール当社の顧客という面があった。その後、顧客が石油からガスなどへ燃料を転換するにつれ、当社も扱う燃料を多様化して顧客に供給していこうという流れがある。電気も含めて、消費者や需要家が必要とするエネルギーをすべて担っていく。それが総合エネルギー企業を目指すということだ。

エネルギー変換企業という言葉は元々私が考え出した。原油や天然ガスなどの一次エネルギーはそのままでは使えない。原油を製油所でガソリンや灯油に変え、重油を発電所で電気に変える。天然ガスもLNG(液化天然ガス)にして、最終的に熱量を調整して都市ガスに変える。一次エネルギーを顧客が使いやすいエネルギーに変換していくのが当社のビジネスモデルだ。ただ変換するだけでなく、変換効率を高めることが社会的要請に合致すると考えている。

SS網活用し家庭向け電力にも参入へ

――石油需要の構造的減少という環境もある。

もちろん、それもある。ただ、減少する一方、一定量の需要があるのも事実だ。今でも石油は一次エネルギーの約4割を占める。これを大事にしていくのはビジネスとして当然だ。

――総合エネルギー企業として、16年以降の電力・ガス全面自由化を基本的にどう受け止めているか。

ビジネスチャンスが広がると理解している。当社はすでに十数年前から、自由化された規制の範囲内で電気やガスの事業に取り組んできた。その延長線上で規制が撤廃されれば、事業の範囲が広がることになる。当然、参入業者が増えるため、戦いが厳しくなる可能性もあるが、その競争の中で生き残るという選択をせざるを得ない。

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