王子様か青い鳥か? 運命の人論の落とし穴

“恋愛を重視するタイプ” そこにつきまとう問題とは

「ときめきも共有した上での結婚」を求めて

婚活って、つまるところ、何なんだろう?

合コン? お見合い? パーティ?

確かにどれも婚活っぽい。けれど、「婚活」っていう言葉が発明される前と何が変わったかって問われたら……よくわからない。それが一般人の感覚だろうし、婚活本を見ても、婚活のとらえ方は十人十色だ。

そんな得体のしれない婚活も、「いつか王子様が白馬に乗って現れて……」なんて発想と親和的かといわれれば、誰しも首を横に振るだろう。社会学者の山田昌弘とともに婚活を提唱したジャーナリスト、白河桃子の場合、特に「待っている」ということが我慢ならないらしい。

彼女に言わせれば、婚活にせよ、就活にせよ、妊活にせよ、現代においてはなんでも積極的に探しにいかなきゃならないのだ。

そこで問題になるのは、じゃあどんな人と出会えばいいのかってことだ。「どこかにいる白馬の王子様を探しに行こう」。本当にそれでいいのだろうか?

どこにいるのかもわからない運命の「王子様」を追い求め続けなさいなんて、ロマンチックではあっても、結婚したい人へのアドバイスとしては無責任極まりない。

白河も初めはそう考えていたようだが、『「運命のヒト」は海の向こうにいた』(小澤裕子と共著、2004年)という本では「運命の出会い」は準備すれば起こせるという立場に転向している。なぜか。彼女はその理由を説明しないけれど、推察するに、それは彼女が恋愛を信じているからなのだと思う。

「割りきった結婚」ではなく、「ときめきも共有した上での結婚」。彼女はそう書く。それを日本で得るのが難しいから、海を越えて運命の人を探しに行くのだ。こんな国際結婚への視点は別に珍しいものじゃない。

たとえば、中村綾花『世界婚活』(2012年)もテレビのAD(アシスタントディレクター)をしていたモテない女の子が海外に出てみたら結婚できたという話だ。

けれど、それって実は出会いの間口を広げただけだよね? そりゃ海外に行けば気分が高まって……ってことはあるかもしれないけれど、長期的な結婚生活を考えれば、何も国際結婚が特別なわけではない。海外で結婚しようとすれば、お金も語学力も不可欠だ。婚活の中でもかなりハードルが高いんじゃないだろうか。

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