黄昏の不動産ファンド、国内最大手ダヴィンチが窮地に

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 今後も「国際赤坂ビル」(取得価格約1000億円)、「虎ノ門パストラル」(同約1150億円)など大型物件が返済期日を迎えることになる。債務借り換えの成否は不透明と言わざるをえない。

ファンドだけでなく、本体自体も投資損失などから苦境にある。コミットメントライン(銀行借入枠)を設定してきたBNPパリバ証券の系列会社は返済期日を9月まで6カ月間延長したが、これも三菱東京UFJ銀行をアレンジャーとする協調融資の返済期日延長を条件としたものだ。

ダヴィンチは新スポンサー獲得を表明しているが、不動産ファンド運営会社で法的処理前にスポンサーが現れたケースは少ない。隆盛を誇った行く末は渾沌としている。

■ダヴィンチ・ホールディングスの業績予想、会社概要はこちら

(石川正樹 撮影:梅谷秀司 =週刊東洋経済)

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