部下の生産性下げる「感情的な上司」がマズい訳 「忖度はびこる組織」を作らない大事なコツ

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仕事において「あの行動はなかったことにしたい」という後悔は誰しもあります。

「なぜ、あのときにこうしなかったのか」と悔やんでも時間は戻らず、前へ進むだけなのでどうしようもありません。飲んで発散という手もありますが、それでは心だけでなく体も懐も傷めてしまいます。日々積み重なる後悔に対し、私たちはどう折り合いをつけていくと良いのでしょうか。

今、「セルフコンパッション」という概念が注目されています。

不完全な自分を優しく受け入れることで、自信を回復させる方法です。あなたという存在は、あなた以下でもあなた以上でもありません。実力不相応に背伸びをしても、すぐに足がつってしまいます。まずは等身大の自分をそのまま受け入れるという姿勢が大切です。

完璧主義は禁物

もし「周りから下に見られる。嫌われたくない」と必死になっているとしたら、それはほかならぬ、あなた自身が「本当の自分は駄目で嫌われる」と思い込んでいるせいなのかもしれません。

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何かと「出る杭は打たれる」今の社会において、あなたまで自分の敵に回ってしまっては味方がいなくなってしまいます。

とくに完璧主義は禁物です。「100点の出来ではないかもしれないけど、今の自分ができる100点でやればいい」ぐらいの心持ちでちょうどいいのです。

これからのチームは、あなた自身がスーパーなリーダーでなくても、チームさえうまく機能していれば必ず結果はついてくるからです。

「よく見せたい」よりも「よくなりたい」という気持ちこそ、大事にしていきましょう。

作佐部 孝哉 PwCコンサルティング合同会社 パートナー

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さくさべ たかや

PwCコンサルティング合同会社 パートナー。組織・人材戦略の専門家として、新興国における組織・人材戦略をまとめた連載『エマージング市場攻略法』(日経産業新聞)や、日経BP社主催のHRマネージメントフォーラムなどの大規模セミナーに登壇し、10年先を見据えた組織・人事戦略を提言。共著に『新興国進出のためのグローバル組織・人材マネジメント』(東洋経済新報社)がある。

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