ヤフーのイー・アクセス買収が白紙に、事業は協業で展開へ

「Yモバイル」は変更せず

5月19日、ヤフーがイー・アクセスの子会社化を中止すると発表した。自らインフラを手がけるよりも、それぞれの強みを生かした協業の形で事業を進めていく方が望ましいと判断した。2009年8月撮影(2014年 ロイター)

[東京 19日 ロイター] - ヤフー<4689.T>は19日、イー・アクセスの子会社化を中止すると発表した。同社はイー・アクセスを買収することで携帯電話事業に参入する予定だったが、自らインフラ事業に乗り出すよりも、協業した方が良いと判断した。

きょう開催の取締役会で中止を決めた。イー・アクセスは6月1日付でPHS事業を手掛けるウィルコムと合併する予定で、ヤフーは合併新会社の株式を親会社のソフトバンク<9984.T>から3240億円で取得する計画だった。

株式取得は白紙に戻すが、合併新会社は社名を後日「ワイモバイル」に変更し、ヤフーは新ブランド「Y!mobile」を新会社と共同で展開する。ヤフーは新会社に取締役1人を送り込む。

関係者によると、ヤフーはソフトバンクとの議論の過程で買収しなくても買収と同じような効果が得られると判断したという。

ただ業界では、総務省の周波数割り当てをめぐる思惑もあったのではないかとの見方も出ている。

新ブランド開始までは、新会社は引き続きイー・アクセス、ウィルコムのブランドでサービスを提供する。

<参入表明に市場の厳しい評価>

ヤフーの宮坂学社長は3月27日、イー・アクセス買収について「端末、サービスプラン、販売チャネルの決定権を持ってやらないと(目標に)届かないのではないかと思い、従来型の携帯電話会社として参入した」と語っていたが、市場の評価は厳しかった。

翌日の東京株式市場でヤフー株は急落。アナリストなどからは、ヤフーが巨額な設備投資が必要なインフラを持つことに疑問の声もあがっていた。

宮坂社長はこの日の会見で、スマートフォン(スマホ)の普及が成長のカギを握るとの見方を示したうえで「事業を伸ばすには自身でスマホの普及を加速させた方が良いと判断した」と説明。契約者数を1000万件上乗せする大胆な目標を掲げていた。

ヤフーはイー・アクセス子会社化の中止に伴い、2014年4─9月期の連結売上高予想を3359億円から2119億円(前年同期1880億円)に下方修正した。子会社化で見込んでいた1240億円の増収効果を取り消した。営業利益予想は修正していない。

(内容を追加しました)

(志田義寧 編集:田中志保、内田慎一)

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