(第13回)数学大国江戸の日本~算聖関孝和~(その4)

●筆算の原型である「傍書法」の考案

和算の計算は飛鳥時代から算木を使い、その後そろばんが伝わりそろばんが使われるようになりました。これらの計算道具はそのスピードにおいて優れているがゆえに、だれもそれ以外の計算方法を考えようともしませんでした。ましてや、手書きの道具は毛筆であり、字は漢数字であったわけですからなおさら筆算を進んでしようとは思わなかったのです。
 しかし、関は当時の計算道具である算木や算盤、そろばんでは計算できない問題があることに気付きました。それは方程式の数値解法である「天元術」の計算過程を紙に写す際のことでした。算木と変数を紙に書いてしまえば計算ができることに気付いたのです。変数に使われていた文字は、甲、乙、丙、丁や十二支の名前でした。

これが「傍書法」といわれる関の考案した画期的計算方法だったのです。現代では当たり前になっているx,y,zなどを使った計算~代数演算~の発明だったからです。式の演算が紙の上で自在に行えるようになったことはそれ以後の数学発展に大きく寄与したのでした。

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