木村カエラが語る「新しい自分」になる方法 他人が関わる悩みは無理やりにでも進むべき

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――それはいつ頃から?

デビュー10周年が近づいた、28歳のとき、レコード会社を移籍して、新しいスタートを切ろうとしていたタイミングですかね。

その頃から、奇抜な表現だけではなく「人を救うことができるようになりたい、人を笑顔にしたい」など、自分が表現する目的や方法を改めて考えるようになったんです。

不安を乗り越えることで、強くなると信じていた

――28歳頃って、Woman type読者もちょうど会社である程度仕事を任されるようになってきたり、プライベートでも結婚を意識し始める人が増えたり、人生のターニングポイントを迎える人が多いですよね。

木村 カエラ(きむら かえら)/1984年10月24日、東京都生まれ。2004年にシングル『Level 42』でメジャーデビュー。 音楽活動だけでなく、モデルやアパレルプロデュースなど、幅広い分野で活躍する。2019年にはメジャーデビュー15周年を迎え、デビュー日である6月23日に日比谷野外大音楽堂にてアニバーサリー公演を実施。2020年3月、ミニアルバム『ZIG ZAG』をリリース。最新著書に、デビュー15周年を記した初の日記エッセイ『NIKKI』(宝島社)

そうですね。私も今振り返ってみると、28歳頃っていちばん不安定な時期だと思います。

私もその頃は「新しい自分を見つけられたらいいな」と思ってレコード会社を移籍したんですけど、新しい表現をするといっても何が正解なのか、わからないままで。不安なことしかなくて、すごくがむしゃらに頑張っていた時期です。

――何が正解かわからないことに一歩踏み出すのは、誰しも不安ですよね。そのときカエラさんはどうやって乗り越えたのでしょうか?

やってみないとわからないことがとにかくたくさんあったので、それなら「とにかくやってみよう」と思っていました。

不安しかないけど、とにかく突っ走って、やってみる。いろんなことに怖がらずに挑戦してみる。それしか頭になかったように思います。

――怖がらずにチャレンジできたのはなぜ?

それを乗り越えることによって、自分自身が強くなると信じていたんです。やらずに不安のままでいるよりも、まずはやってみる。そこで「できたじゃん!」って思えれば、「じゃあ次もできるんじゃない?」と続けられますから。

――カエラさんの最新エッセー『NIKKI』内では「悩んでいるときは、無理やりにでも進むべきときと、立ち止まって見直すべきときがある」と仰っていましたよね。何かに悩んだときに、自分がどちらに進むべきなのか、どのように判断していますか?

「無理やりにでも進むべきとき」というのは、その内容に他人が関わっているかどうかだと思っています。

「あの人とは何かうまくいかないな」や「あの人のせいで」みたいに、他人が関わっている悩みは、自分の受け止め方をどうにかしたらいいだけだと思っていて。そういうときは、無理やりにでも進んじゃいます。

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