勝間和代「ネオライフハックで無理なく生きる」 今必要なのは、変化を味方につけるという視点

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私自身、そのときどきで、こうするのがいちばんいいだろうな、と思うことをやるように努めています。すると本当に、だんだん時代がマッチしてくるんです。そのため、「時代の先を読むのがうまい」と評していただくことがありますが、別に先を読んでいるわけではないんです。

これは、誰にでもできることです。逆に、どんなに頑張っても、誰にも未来を正確に読むことはできません。どうなるかわからない未来に気を取られて、現状がおろそかになっては本末転倒です。そうならないコツは、「余裕率」を上げることです。

お金も時間も体力も、2割の余裕を持ち続ける

余裕率とは、あらゆる物事は事前の予想どおりにはいかないので、ある程度の余裕を設けて、そのギャップを吸収するようにしよう、という考え方です。具体的には、お金も時間も体力も、2割程度の余裕を持ち続けることがポイントです。

私たちは、余裕がまったくなくてパンパンな状態だと焦って、冷静な判断も対応もできません。そのうえアクシデントやトラブルが起きたら、しなくてもいいことをして、さらに失敗を繰り返します。

余裕を増やすコツは、優先順位づけです。新刊にも書きましたが、いつも仕事や家事に追われて余裕がないと言っている人は、優先順位づけが下手という特徴があります。

『勝間式ネオ・ライフハック100』(角川)。書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします

優先順位というと、1番にすべきこと、2番にすべきこと、と考えがちですが、そうであはありません。今の自分にとって大事ではないことや、しなくてもいいことを排除することが優先順位づけのすべてです。

なぜなら、私たちの頭や心、肉体のキャパシティーは一定で、大きくならないからです。そこに優先順位が高いことを3つも入れたら、それだけでパンパンになって、何もしないうちから余裕がない状態が出来上がってしまいます。

喜びや感動といった幸せも、ある程度余裕がないと感じることができませんよね。だから、つねに2割の余裕を心がけてみてください。

勝間 和代 経済評論家

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かつま かずよ / Kazuyo Katsuma

株式会社監査と分析取締役。中央大学ビジネススクール客員教授。1968年東京生まれ。早稲田大学ファイナンスMBA、慶應義塾大学商学部卒業。アーサー・アンダーセン、マッキンゼー・アンド・カンパニー、JPモルガンを経て独立。少子化問題、若者の雇用問題、ワーク・ライフ・バランス、ITを活用した個人の生産性向上など、幅広い分野で発言を行う。著書に『健康もマネーも人生100年シフト! 勝間式ロジカル不老長寿』(宝島社)、『圧倒的に自由で快適な未来が手に入る!勝間式ネオ・ライフハック100』『自由もお金も手に入る! 勝間式超スローライフ』(以上、KADOKAWA)など(写真:疋田千里)

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