スバル「新型レヴォーグ」乗って感じた超絶進化 第一印象は「塊感」!試乗でみえた変化とは?

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新型では2.0Lターボエンジンが整理され、新開発の「CB18」型を名乗る1.8Lターボエンジン(177PS/30.6kgf・m)1本に絞られた。新型1.8Lはなかなか優秀で、走行性能における体感上の余裕(力強さ)は、従来型1.6L(170PS/25.5kgf・m)と比較すると大幅に増えた。

カタログ上の燃費数値にしても、排気量を12.5%大きくしたにもかかわらずJC08モードで16.0㎞/L→16.5~16.6㎞/Lと、わずかだが向上させた。また、従来型1.6Lターボと同じくレギュラーガソリン仕様、さらに走りに余裕があるとすれば所有満足度も高まる。燃料タンク容量にしても3L増えたから、カタログ上の満タン走行可能距離は1000㎞を超える。ロングドライブ派には地味にうれしい。

滑らかになった加速感

従来型1.6Lとの対比で最大トルクが20%増強されたこともあり、新型は力強く、そして日常走行領域での加速感がとても滑らかになった。従来型1.6Lの数少ない弱点として、ある速度域からグワッと躍度(連続する加速度)が立ち上がる領域があり、ドライバーはそれに合わせてじんわりアクセルペダルを戻す所作が求められていた。

新開発の「CB18」型を名乗る1.8Lターボエンジン(筆者撮影)

新型では普通に踏んでも、グッと踏み込んでも唐突な躍度発生はなくスムーズで踏んだ分だけ素直にトルクが高まり、CVTの変速が静かにそれを後追いする。大げさではなく、2.5Lクラスの自然吸気エンジンのようで扱いやすく、絶対的な加速力も十分。

ちなみにCVTの変速幅を示し、その値が大きいほど発進加速性能と高速巡航時の良好な燃費数値の両立が期待できる指標「レシオカバレッジ」は、従来型の6.3→8.1と29%近く大きくなった。

運動性能の進化もめざましい。操舵フィールの向上を目的に、デュアルピニオン(2ピニオン)式の操舵力可変式電動パワーステアリングを新採用。同時にステアリングはリング内周面(ステアリングの円内側)に平面となる部分を設けて握り心地を向上させた。

確かに、ステアリングを握る掌でスッと押すように動かしたときの反応は気持ちよく、それでいて過敏ではないから疲れない。今回の試乗ではパイロンスラローム路で操作性のよさを実感できたが、おそらく公道では狭い小道などで左右にステアリング操作する際にもスムーズな操作が期待できる。

上位モデルの「STI Sport 」と「STI Sport EX」には、スバルとして初となる電子制御ダンパー(ZF製)を採用。標準仕様の足回りから回頭性と快適性の両面を向上させた。

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