みんなが広めたくなる、クチコミの仕掛け方

なぜ、あの人のクチコミは影響力があるのか?

このように、ある程度メジャー感のあるモノでないと、人は話題にしない、ということは、なんとなく伝わったかなと思います。

では、このメジャー感は高ければ高いほどよいかというと、そんなことはありません。言い飽きるポイントとなる、知覚認知率の上限もあるのです。あまりにも普及し、ニュース性の低くなってしまった情報は、クチコミ受発信されなくなります。

「オワコン」という言葉がありますが、終わってしまったコンテンツはクチコミの受発信意向は低いです。なので、メジャー感がある閾値を超えるとクチコミのスイッチが入り、上限を超えるとスイッチがオフになるのです。

メジャー感を高める、「ランキング1位」の効用

クチコミ情報を広めるためには、メジャー感、つまり知覚認知率が重要なのですが、ここでポイントなのは、認知率ではなく、「知覚」された認知率である、という点です。認知率と知覚認知率は温度と体感温度の関係に似ている、ということはすでに述べました。

消費者はいつも温度計を持ち歩いて測定しているわけではなく、体感温度で行動を決めますね。気温と気温に関する消費者の予想は、ぴたりと一致することもあるでしょうが、筆者の調査では、認知率と知覚認知率は必ずしも一致しないことが明らかになりました。ということは、大量に広告を出稿しているにもかかわらずメジャー感が低いものや、大して広告をしていないのにメジャー感が高いものがある、ということです。

こうして考えると、知覚認知率、つまり「メジャー感」はコミュニケーションによって向上することができます。つまり、力ではなく技によって克服できるのです。

もしメジャー感がクチコミによる話題づくりに重要だとしたら、どうしたらこのメジャー感をあげられるのか、というのが疑問として湧いてきます。たとえば有名人が愛用していると、メジャー感は上がりそうです。テレビ番組で取り上げられても、メジャー感は向上しそうです。

この問題意識で筆者が調査をした結果、メジャー感の向上につながるのは、有名人の推奨やマスメディアで取り上げられることよりも、ランキングの1位という事実であることが明らかになりました。メジャー感を向上させる要因のトップ5は「売上ランキング1位であること」、「注目ランキング1位であること」、「検索ランキング1位であること」、「クチコミランキング1位であること」、「顧客満足度ランキング1位であること」だったのです。

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