「愛の不時着」を破った韓流ドラマ2本の衝撃 まだまだ抜け出せる気がしない「韓流ドラマ沼」

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そして、栄えある視聴者数第1位は、『浪漫ドクター キム・サブ2』(視聴者数:344万6716名)だ。タイトルに2と付いているのを見てわかるように、前作『浪漫ドクター キム・サブ』の続編であり、前作から3年ぶりにスタッフ・キャスト再結成で制作された。ドラマの続編が作られるのは、韓国では珍しいが、それだけ人気を博していた証拠である。

2020年上半期もっとも多くの人が観たというSBSの『浪漫ドクター キム・サブ2』(写真:뉴스킹/YouTube)

変わり者だが天才肌の外科医と、その周囲の人々を描いた本格的医療ドラマで、映画でもすっかりおなじみの実力派俳優ハン・ソッキュが主人公キム・サブを演じている。他にも映画でよく見る顔がバイプレーヤーとして脇を固めているため、演技も安心してみることができる。医療物がお得意の放送局SBSのドラマだけあって、見どころの1つでもある緊迫感ある手術シーンもリアルだ。

韓国では、昔から医療ドラマの人気が高い。理由の1つは憧れの職業であること。そして、ドラマの舞台が大病院である場合、韓国ドラマでは欠かせない財閥の要素も含まれるので権力と闘う姿が描かれ視聴者の心をつかむのだろう。

また、主人公は外科の設定だが、病と闘う主人公たちは、コロナ禍での医療従事者と重なって応援したくなる。日本では8月22日よりKNTVにて放送が決定しているようなので、医療ドラマ好きな方はぜひチェックしてみてほしい。

視聴率ランキング3位は球団ビジネスを描いた作品

視聴率ランキング3位はナム・グンミン主演で野球ビジネスを描いた『ストーブリーグ』(写真:뉴스킹/YouTube)

では、2020年上半期視聴率ベスト3はどうなっているだろうか。視聴率では、視聴者数のランキング1位と2位が入れ替わり、1位『夫婦の世界』、2位『浪漫ドクター キム・サブ2』という結果だった。そして、3位にランクインしたのは、プロ野球球団を舞台に、選手ではなくゼネラルマネージャーや運営陣を中心としたストーリー展開が話題を呼んだ『ストーブリーグ』である。

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