「ママ社員vs.女子社員」の熱き冷戦 格付け&笑顔で殴り合う女性たち

✎ 1〜 ✎ 7 ✎ 8 ✎ 9 ✎ 最新
拡大
縮小

「女性はひとつにあらず」

中国市場に進出しようとするビジネスパーソンたちの間で、必ず飛び交う言葉に、「中国はひとつにあらず」というものがあります。

つまり、「中国」とひとくくりに考えることはできない。地方ごと民族ごとに、異なる顔を持つ人々の集合体が中国なのだ、と。その多様性を理解しないかぎり、中国でのビジネスは失敗する、と。

それになぞらえて言うならば、現代の日本の職場において「女性はひとつにあらず」です。実際、職場ではさまざまな年齢・立場の女性たちが働くようになりました(これまでは「事務の女の子」だけだったのに)。

若い女の子、中堅アラサー女子、ベテラン40代、たたき上げ役員……。

正社員、契約社員、派遣社員、アルバイト……。

中でも、今、最も注目されているのが「ママ社員vs.女子社員」の構図でしょう。

本当に「お互いさま」になるのか?

社を挙げて、社員の出産をサポートすることが義務づけられている昨今、ママ社員にとって働きやすい環境を整える必要が出てきています(ポーズだけでも)。産休や育休が奨励され、時短勤務で働くママ社員も増えました。

ここでしわ寄せを食うのが、独身女性=女子社員たち。「お互いさまなんだから」と自分をなだめて増える仕事を片づけながら、「本当に『お互いさま』になるのだろうか? 恋愛や結婚のメドが立っていない自分にも、いつかママとしての権利を行使できる日が来るのだろうか?」と不安を募らせています。

もちろん、ママ社員たちだって大変です。まだまだ理解の進まない中、フルタイムで働けないことに引け目を感じ、キャリアが停滞する焦りを乗り越え、なんとか頑張っている……。

もちろんオトナな彼女たちですから、表面上は助け合いつつも、水面下では殺伐とした空気が流れるのは避けられません。私が主宰する「恋と仕事のキャリアカフェ」にも、そうした相談が多く持ち込まれます。

次ページ「我関せず」の男性たち
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT