ヒートテックを追え! フェニックスの挑戦《それゆけ!カナモリさん》

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■アンダーウエアは発熱だけでいいのか

 リーダーの戦い方は、全方位戦略だ。強大な力であらゆるところ、あらゆる相手に戦いを展開する。それに対してチャレンジャーは「勝てるところを見つけて戦う」のが原則だ。リーダーに、全面戦争を仕掛けて犬死にすることは絶対に避ける。そんな視点で冬のアンダーウエア市場を見ると、実に面白いチャレンジャーがいることがわかる。

冬用のあったかアンダーウエアのリーダーは、間違いなくユニクロのヒートテックである。今年度の販売目標は、何と5000万枚!しかも、消費者が「売って売って!」と列をなす。低価格でも、より薄くフィットするように、さらにより暖かく発熱するようにと毎年製品改良の努力を重ねた成果である。

「冬のアンダーウェア、発熱するだけでいいの?」

そんな、挑発的なキャッチコピーの車内広告を展開したのがフェニックス(Phenix)だ。スポーツメーカーである同社のロゴは、スキーウエアなどで見覚えがある方も多いかもしれない。その展開が、チャレンジャーの戦略としては実に見事なのだ。

あったかいだけのアンダーウエアは、実は環境が整備された日本では使いにくい。活動のスタート時は激寒でも、動き始めると人間は発熱する。次はその熱をどのようにして制御するかが問題になってくる。

 寒波が押し寄せ始めた日本列島の朝、準備してあったユニクロのヒートテックや大手スーパーのあったかインナーの出番である。

「ほら、パパ!これ、あったかいって評判だから着てって!」とあてがわれた夫たち。ところが、「電車の中じゃあちーよ!会社で汗臭いよ、俺!」と不満をつのらせることになる。

電車という密室で、しかも「暑い」という不満が満ち満ちる絶好のシチュエーションで、「フェニックス」「フェニックス」「フェニックス」と、三回もカタカナですり込まれる。フォントも微妙に凝っていて、興味を惹く。AIDMAのAttention・Interestバッチリだ。

興味(Interest)を維持したまま、汗だくのまま、「フェニックスのアンダーなら、快適かもしれない」と、欲求(Desire)が高まる。そしてWebサイトを見てみれば何とも親切に、どうやったらアンダーのページに行けるかまで説明がしてある。PC苦手なパパもママも安心だ。

 

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