(第40回)大学別就職人気企業ランキング(慶應義塾大学編)

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 業種別に見ると、「総合電機・家電」「コンピュータ・通信機器」のソニー、パナソニック、日本アイ・ビー・エム、キヤノンのほか、16位東芝、18位シャープ、27位日立製作所と30位以内に7社がランクインした。業界人気トップだった「化学」では、富士フイルムのほか、10位旭化成グループ、14位三菱化学、24位花王がランクイン。10位の旭硝子は、「ガラス・セラミック・セメント」業界の得票よりも多い得票となっており、こちらも「化学」として捉えられている部分もあるようだ。日本電信電話のほか、9位東京電力、10位NTTコミュニケーションズ、東海旅客鉄道、16位NTTドコモ、20位東日本旅客鉄道、22位全日本空輸、24位東京ガスと、通信・エネルギー・運輸といったインフラ系の人気も高い。

 志望業界調査では2位だった「情報処理・ソフトウェア」であるが、14位にNTTデータがあるだけで、その他にめぼしい企業は見当たらない。野村総合研究所は、「シンクタンク・コンサルタント」としての側面のほか、「情報処理・ソフトウェア」としても捉えられているのだろうが、「情報処理・ソフトウェア」業界志望者の個別企業への投票はかなり分散したとみられる。しかし、慶應義塾大学で特筆すべきは、志望業界でも触れたが、何といっても「商社」である。18位の三菱商事を筆頭に、22位三井物産、27位伊藤忠商事と30位までに3社がランクインし、31位に住友商事、33位に丸紅と続いている。その他の非メーカーでは、36位に三菱東京UFJ銀行、45位に三井住友銀行と三菱東京UFJ信託銀行といった「銀行」が検討しているが、意外に大健闘をしているのが45位に食い込んでいるニトリだ。東京工業大でも57位に位置する。SPA(製造物流小売業)企業として、メーカー機能や商社機能を有しているのはもちろんであるが、同社の特徴は必要なシステム開発を海外も含めて独自開発している点も見逃せない。この景気環境下にあって、数少ない勝ち組企業の代表でもある。

次回は京都大学の学生の就職意識をレポートする。
「採用プロ.com」の「調査・分析レポート」コーナーにその他の調査結果を収録しています。

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(本社:東京千代田区、代表取締役:寺澤康介)
採用担当者、教育・研修担当者のための専門サイト「採用プロ.com」を運営。新卒、中途、派遣・アルバイト、教育・研修、全般などの採用活動に役立つニュース、情報、ノウハウを提供している。

(タイトル写真:Ichtrinken Creative Commons Attribution ShareAlike 3.0)
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