フェイスブックへの期待と不安 モバイルアプリ戦略、昨今の動きと今後

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広告や親バレ(親にアカウントを見られたり、監視されたりすること)だけでなく、友人同士のつながりに親が登場することのばつの悪さは、一気にクールなものから面倒なものへと変化させてしまう。フェイスブックとインスタグラム、フェイスブックとワッツアップは、広告やサービス間連携などで、もっといろいろできるはずだ。

しかしそれをやらないことが、買収したフェイスブックへの期待でもある。

また別の側面でも、フェイスブックに注文がつく。同時に、米国連邦取引委員会(FTC)はフェイスブックによるワッツアップの買収に際して、プライバシーを守る義務を怠らないように、との文書を出している(参考)。巨大なサービスに対する難しい期待と義務、そしてビジネス拡大というそれぞれの命題を前に、どのような答えを出していくのだろうか。

4月30日の開発者イベントに注目

フェイスブックは開発者向けカンファレンス「F8」を、サンフランシスコで米国時間4月30日に開催する。フェイスブックのプラットホームの進化だけでなく、デザインやユーザー体験のイノベーション、そしてアプリケーションや連携するサービスの開発者に対して、どんなメッセージを打ち出すのか。

SNSとして圧倒的優位に立っているフェイスブックが、今後、どのような成長戦略を見せるのか、筆者も会場から取材する予定だ。

松村 太郎 ジャーナリスト

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まつむら たろう / Taro Matsumura

1980年生まれ。慶應義塾大学政策・メディア研究科卒。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)、キャスタリア株式会社取締役研究責任者、ビジネス・ブレークスルー大学講師。著書に『LinkedInスタートブック』(日経BP)、『スマートフォン新時代』(NTT出版)、監訳に『「ソーシャルラーニング」入門』(日経BP)など。

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