堀江貴文「僕にとって絶対的に"悪い人"の基準」 悩む人は「価値の軸」がはっきりしていない

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逆に、あなたにできないことを代わりにやってくれて、あなたのコアバリューを引き出してくれる人、しかも同時に、相手もメリットを感じてくれるような人―それこそが「いい人」、あなたの人生に必要な人だ。

性格がいいとか、社会的な地位があるとか、信頼できるとか、血がつながっているとか、そういうことはどうでもいい。ぼくの時間を増やしてくれるのなら、どんな無礼なやつでもかまわない。

道を歩いていると、ときどきぼくのことを呼び止めて、「堀江さんのファンなんです!」とか「本を読みました。感動しました!」とか「ツイッターをいつも見ていますよ」などと言ってくる人がいる。

また、ぼくがやっているオンラインサロンでも、「今日は大変貴重なお話ありがとうございました。ぼくが感銘を受けたのは3点ありまして……」などと勝手に語り出す人がいる。

こういう人たちの言動に、ぼくは1ミリも心を動かされない。いや、虫の居所が悪かったりすると、キレることすらある。どれもぼくの時間を奪う行動だからだ。

新幹線で腹を立てた理由

『時間革命 1秒もムダに生きるな』(朝日新聞出版)
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以前、新幹線で激怒したことがある。スマホを見ていると、前に座っていた人がこちらを振り返って何かを言っている。

わざわざイヤホンを取って「何ですか?」と聞き直すと、彼は「すみません、座席を倒してもいいでしょうか?」と聞いていたのだ。

座席なんて倒したいなら倒せばいい。ぼくの時間を奪ってまで、そんなことを確認してこないでくれ!

「そんなことで怒らなくても……」とお思いだろうか?ぼくにとってはどこまでもあたりまえなのだが、世の中の価値観のなかでいちばん摩擦が起きるのもここだ。なかなか理解してもらえない。

しかし、時間がいちばん大切だという前提に立てば、何度考えてもこの結論にしかならない。くだらない人間関係や礼儀に執着している人は、やはり時間の大切さを本質的には理解できていないのではないだろうか。

堀江 貴文 実業家

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ほりえ たかふみ / Takafumi Horie

1972年福岡県八女市生まれ。SNS media&consulting株式会社ファウンダー。現在は宇宙ロケット開発や、スマホアプリ「TERIYAKI」「755」「マンガ新聞」のプロデュースを手掛けるなど幅広く活動を展開。有料メールマガジン「堀江貴文のブログでは言えない話」は1万数千人の読者を持ち、2014年には会員制のコミュニケーションサロン「堀江貴文イノベーション大学校」をスタート。『ゼロ』(ダイヤモンド社)40万部超、『本音で生きる』(SBクリエイティブ)30万部超などのベストセラーがある。近著に『10年後の仕事図鑑』(落合陽一氏との共著、SBクリエイティブ)など。

Twitterアカウント:@takapon_jp
その他詳細はHORIEMON.COM

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