「中小企業」の定義を知っていますか? 知らない会社=中小企業ではない!実態把握を

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知名度の高くない準大手企業を見てみよう

「大手」「中小」というように初めから企業規模で線引きするよりも、まずはこれまで知らなかった企業に目を向けてみることをオススメします。就活を始めたばかりの学生が知っている企業は、せいぜいテレビCMをしている会社ぐらいでしょう。知っている会社=大手、知らない会社=中小、だと思い込んでいないでしょうか。

以下に、『就職四季報』から従業員1000人台で、特色に「トップシェア企業」に類する記述のある会社を拾いました。従業員1000人台というのは、公的な定義では完全に大企業ですが、ユニ・チャームや三井不動産など、おそらく皆さん知っているだろうという会社に混じって、これまで名前を聞いたことのない会社も含まれているのではないでしょうか。

売上高も参考に載せましたが、売上1兆円を超える(5桁以上になります)超大企業から500億円前後まで、幅があることにも注目してください。従業員数だけで企業規模を計るのが難しいことがわかります。企業を見るときに、1つの指標だけで線引きはできないのです。

優良な中小企業を見分けるポイントとして、大手の安定した会社と取引があるかということが挙げられます。中小規模の会社でも、財閥系など大手系列の会社を勧める人が多いのも、取引先が安定しているとみられるからです。

中小企業志望だからこそ、大手企業から連なるビジネス全体を理解しておく必要があります。「業界地図」などを使った業界研究本に大手企業しか載っていないといって、目を背けるべきではありません。大手企業を見ることは、大手志望者も中小志望者も、ともに避けて通れない道なのです。

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