日本人よ、「語学マゾ」は、もうやめよう 元イェール大助教授が伝授!最強の英語勉強法(2)

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発音記号を知ると、発音がよくなる?

――では、発音の基礎をつくるために、どんなことをするべきなのでしょうか?

すでにいろいろなところで紹介されている方法ですが、基本的には「シャドーイング」がベストです。これは聞こえてきた英語音声とほぼ同じタイミングで、その音を発声していくトレーニング方法。影のように音声についていくので、「シャドーイング(shadowing)」というわけですね。具体的なやり方については、「動画」の重要性について触れるときにお伝えします。

もう一つ、大人でも手っ取り早くできるのは「発音記号」の習得です。日本の学校では、意外と発音記号をまともに教えてくれません。しっかりと理解できていない人が多い。

これができれば発音が完璧になるというわけではありませんが、発音記号の知識があると、英語の音を意識的に区別しながら聴いたり発声したりできるようになります。「音の違い」を「記号の違い」に落とし込むわけですね。

たとえば「a」に対応する母音は5つあります。それをしっかり聞き分けられるか、言い分けられるか。記号として区別できていれば、発音やリスニングにおいても違いを意識できる。

『世界の非ネイティブエリートがやっている英語勉強法』ではこれ以外にも、フォニックスや演説などを使ったメソッドを紹介しましたが、実際のトレーニングでは下記の教材がおすすめです。

[初級者]

CD付 世界一わかりやすい 英語の発音の授業』(関正生 著/KADOKAWA)

[中級者以上]

DVD&CD付 日本人のための英語発音完全教本』(竹内真生子 著/アスク)

――ありがとうございました。次回は特別ゲストの方をお招きして、対談を予定しています。お楽しみに!

斉藤淳氏の最新刊『世界の非ネイティブエリートがやっている英語勉強法』(KADOKAWA中経出版)が発売中。
使える英語を「最短ルート」で身につけるための効率的な勉強法を紹介。


 

斉藤 淳 J Prep斉藤塾代表

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中学・高校生向け英語塾「J Prep斉藤塾」代表。元イェール大学助教授。元衆議院議員。1969年山形県生まれ。上智大学外国語学部英語学科卒業、イェール大学大学院博士課程修了(Ph.D. 政治学)。イェール大学助教授、高麗大学客員教授などを歴任。
2012年、アメリカより帰国し、東京・自由が丘にて英語塾を起業。現在自由が丘、渋谷、山形・酒田にて塾を展開。「自由に生きるための学問」を理念に、第二言語習得法の知見を最大限に活かした効率的なカリキュラムで、生徒たちの英語力を高め続けている。
研究者としての専門分野は日本政治・比較政治経済学。主著『自民党長期政権の政治経済学』で、第54回日経・経済図書文化賞などを受賞。

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