古賀伸明・連合会長--非正規の組織化に本腰を入れる、連合が地域経済立て直しの核に

古賀伸明・連合会長--非正規の組織化に本腰を入れる、連合が地域経済立て直しの核に

結成から20年を迎えた今年、格差・貧困の深刻化、失業率の悪化、就職氷河期の再来と、労働現場をめぐる状況は悪化の一途をたどっている。日本最大のナショナルセンターであり、民主党の支援団体でもある日本労働組合総連合会(連合)をどう舵取りしていくのか--。就任した古賀伸明新会長に聞いた。

--民主党政権となり、政府との距離も近くなりましたね。

従来の自民党を中心とする政権の政策より、圧倒的に民主党の政策のほうがわれわれに近い。もちろん政党と労働組合はおのずと性格や機能を異にするわけですから、すべての政策が一致しているわけではありません。ただ労働政策や、国民生活に直結するテーマで大きな違いはないと思います。国の基本政策の中には幅があるものもあるでしょうが、そこは徹底して議論を重ねる中で狭めていくしかないでしょう。

--格差や貧困の問題の根本的な要因はどこにあったと考えますか。

やはり新自由主義でしょう。ちょうど連合が結成された1989年から20年間、市場主義を軸に進んできたわけですが、昨年の米国発の金融危機、世界同時恐慌でその問題点もあらわとなりました。カジノ型金融資本主義の暴走、市場にすべて任せれば秩序は整うという新自由主義的発想が、こうした事態を引き起こしたのでしょう。日本を振り返れば、やはり小泉・竹中改革です。官から民へ、自己責任、格差はあって当然など、まさに市場原理主義。労働運動としてもどれだけその力に抵抗できたかという反省は残ります。

--他方で労組の組織率は18・1%と下落基調にあります。どのように現状を分析していますか。

昔の労働組合は賃金を中心とした労働条件を、欧米に追いつき追い越せという一点で求心力を保つことができました。そのエネルギーが物質的に豊かになったことで、一定程度失われてしまったのは事実でしょう。また、非正規労働者が4割弱となるなど、労働市場が大きな構造変化を起こしたことに十分対応ができなかった。これは日本の労働組合の生い立ちにもかかわってくる話です。

職種別で企業横断的な欧米とは異なり、日本の労働組合の特徴は企業別組合が主体となって引っ張ってきた点にあります。そのため労働市場全体といったとらえ方がどうしても出にくいのです。それでも右肩上がりで成長していれば、企業内組合であってもウイングを広げて社会的運動に加わっていくことができました。それがこうした低成長で企業業績も悪化する局面では、企業内労働運動・労組というのはどうしても内にこもりがちとなり、運動の社会化に目が向かない。その弱点が今現れていて、組織率も伸びていかないというのが実態だと思いますね。

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