リコーリースの先手必勝、銀行の独占業務を開放で「資金決済」業へ進出 

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 新事業の業務フローは下図で示したとおり。サービスに加盟した企業はリコーリースに出張に必要な資金の入金を依頼。その指示を受けて、リコーリースはVISAに設置した利用企業の専用口座にその金額を振り込む。後は海外出張の際に、リコーリースが発行したリコーグローバルマネーカードを携帯して行けばいい。ホテル代、買い物などの支払いにカードを利用したり、ATMから現地通貨の現金を引き出すこともできる。VISA加盟店は世界に2800万店を数え、世界200カ国・地域で140万台のATMが利用可能だ。大抵の海外出張はこのカードを利用することで万事片付く。

もし、予想外の出費がありそうな場合は、利用企業は追加入金をリコーリースに指示。それを受けて、リコーリースは専用口座に振り込む。そして社員が帰国したら、VISA→トラベルバンク→リコーリースと送信された利用データに基づいて処理。利用企業は翌月、リコーリースが整えた決済データに基づき、利用手数料なども加味して精算する。

支払いなど利用データはネット上で送信され、VISAのネットワーク上に設けられている専用口座で即時引き落としとなる。したがって、新たに銀行口座を設置する必要はなく、データ処理も迅速だ。

早期実現を最優先し単独ではなく提携を選択

この一連のフローでわかるように、利用企業は社員を出張させる際の経理事務から解放される。しかも、おカネはリコーリースの立て替え払い。海外出張の際に、日本円を現地通貨に両替したり、あるいは、帰国の際に現地通貨を日本円に戻すというような手続きもない。現金ではなくトラベラーズチェックを活用する場合、両替は不要だが、手配に手間がかかったり、購入手数料も必要だ。肝心の出張の際、場合によっては利用できないケースもある。

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