激変、東大生の就活!新御三家はこの3社! 商社、金融を押しのける 人気のメガベンチャー

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夏の短期インターン「スタディグ」や本選考内のジョブ選考で行われる泊まり込みの合宿には、多くの社員が参加する。こうした場を通じ社員と長時間接することで、参加報奨金の10万円(インターンの場合)を目当てに興味本位で参加した学生も、同社への認識を改めていく。

インターンの場合、3~4泊の合宿で新規事業立案のワークなどを実施。学生6人程度のチームごとに、役員クラスと若手のエース級社員の2人をメンターとしてつける力の入れようだ。そして学生たちが口をそろえて語るのが、メンターによる指導の厳しさ。「とにかくボコボコにされる。『ここの収益性はどうなの?』『なぜそうなるの?』と徹底的に詰められる」(中嶋さん)。

最終日には南場智子氏、守安功社長、社外のゲスト(過去にローソンの新浪剛史社長、コンサルタントの大前研一氏などが参加)の前でプレゼン大会を行い、ここでも厳しい審査を受ける。冬の本選考において1泊2日で行うジョブ選考も、簡略的だが、同じような内容で行う。

DeNAとグリーは似て非なる会社

強烈なプログラムなだけに、「確かに社員はすごく優秀だが冷たい感じがした。参加している学生も好きになれなかった」(ジョブ選考に参加した学生)と拒否反応を示す学生も少なくない。だが、「唯一褒められなかったのがDeNAのインターン」と語るある内定者は、「つらいけど楽しい。他社のインターンに参加したら全然緩く感じて、自分が成長したことを実感できた」と充実感を語る。嫌いになるか、熱狂的な信奉者になるか、二つに一つなのがDeNAという会社なのだ。

だが、目を輝かせてその魅力を語る学生の多くは、実はソーシャルゲームにはあまり興味がない。彼らのお目当ては新規事業だ。

ネットオークションを祖業とし、モバイル広告、ソーシャルゲームと新たな業態に転じてきたDeNAは、新規事業の創出に積極的だ。「今はたまたまエンターテインメントの会社だが、事業領域を定めていない。学生は『この会社なら何でもやれる』と感じるようだ」(DeNA人材開発部の内藤誠人氏)。競合のグリーは稼ぎ頭のゲームに注力する現実路線を取っており、学生にとっては似て非なる会社と映る。

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