女性限定「GIRL'S TALK」ヒットの裏側 プロデューサーが明かす、ディープな会話の中身とは

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ほかにも、「自分に有利になるように男の前でウソ泣きをしたことがある」が49.8%。「ウソ泣きがバレたことがある」が12.9%。「ウソ泣きは卑怯だと思う」が52.0%なんていうものもある。これも、面と向かって女性には聞けない、もしくは正直には答えてくれそうにない話題だろう。

また、「旦那の年収」も人気のトピック。女性たちは掲示板で旦那の年収をさらして、「うちの旦那は年収が●●●万円しかないから、ほかの人がうらやましい」「うちの旦那は月収●●万円しかもらっていないくせに、おカネのかかる趣味を辞めてくれない」「私の友達の旦那は年収3000万円で、この行動が許せない」など、愚痴をこぼしては、女性の間でもヒエラルキーを形成しているそうだ。

「現実世界だとお互い顔も知っていますから、“見下されるんじゃないか”と見栄を張ったりすることがあります。ですが、匿名ということでリアルに本音を吐き出してもいいという“救い”の場にもなっているのかもしれません」(原さん)。

「健全な背徳感」で成長に加速を

GIRL'S TALKは現在、人を集める集客のフェーズであり、収益化はもう少し先になる。サービスを集客エンジンとしてさらに成長させる策として、原さんが考えているのは「健全な背徳感」を作り出すことだという。

「これまではコソコソ隠れて使うサービスのように思われていたが、これからは“みんな口にはしないけど、もちろん使っているよね”と思われるサービスにしていきたい」と話す。身近なものに例えるならば、「社員証」のような存在にしたいそうだ。

そのために、ウェブサイトのデザインをこれまでの黒基調から、白を基調としたものに今月変えた。のぞき見るような暗いイメージではなく、エッジは残しつつも、女性の役に立つ社会性のあるイメージにしていきたいからだという。男性としては、ますますその中身が気になる存在になりそうだ。

岡 徳之 ライター Noriyuki Oka Tokyo 代表取締役

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おか のりゆき

1986 年長崎県出身。慶應義塾大学経済学部卒業後、PR 会社ビルコムで2 年4 ヶ月勤務。2011 年8 月に企業PR・ウェブ企画開発・編集ライティングを専門分野として開業。現在はシンガポールを拠点に事業運営に携わる。国内大手企業のウェブプロモーション業務に従事する傍ら、CNET Japan やITmedia など国内の有力ニュースサイトを中心に10 数媒体で執筆を担当。ライターとしての専門領域はIT・ビジネス・マーケティング・クリエイティブ・ライフ・グルメ・人物インタビューなど多岐に渡る。事業会社が運営する自社メディアでの編集ライティング案件にも携わる。異なる専門領域を持つフリーライターと連係し、編集プロダクション的機能も果たす。

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