景気持ち直しの動きが全国的に緩やかに拡大、内閣府・地域経済動向

景気持ち直しの動きが全国的に緩やかに拡大、内閣府・地域経済動向

内閣府が発表した2009年11月時点の「地域経済動向」によると、全国11地域のうち、前回(8月調査)から景況判断を引き上げた地域が、北海道、北関東、南関東、東海、北陸の5地域、現状維持が東北と近畿、中国、四国、九州、沖縄の6地域となった。

景況判断を引き上げた5地域で鉱工業生産の判断が引き上げられたほか、個人消費では、「減少」だった地域は「横ばい」へ、「横ばい」だった地域は「持ち直しの動き」へと上方変更された。また雇用情勢は、依然厳しい状況にあるとしながらも、悪化のテンポが緩やかになってきている点を指摘し、全地域で判断を引き上げた。

08年秋の「リーマンショック」以前は、電気や自動車など日本の主力産業が多く立地する東海地方など本州中部地域と、北海道、東北、四国、九州との景況感の格差(たとえば2年前の景況判断は、北海道が「持ち直しの動きに足踏み」だったのに対し、東海地方は「力強く回復」だった)が見られた。

しかし、ショック後に貿易(輸出)が急減した影響から主力産業の工場稼働率が急激に低下したことなどを背景に、好調だった本州中部地域の景況感が急降下し、現在は北海道から九州まで,ほぼ足並みをそろえて「下げ止まり」から「持ち直しの動き」という状況にある。

ただ沖縄では、引き続き「悪化しつつある」状況にとどまっている。これは主産業である観光で、9月の大型連休を中心に、新型インフルエンザの感染拡大の影響によるキャンセルや、10 月から燃油サーチャージが再設定されることに対する海外旅行への駆込み需要などが発生して観光客が減少、それが県内小売業などへも影響したことが主因と見られる。

国内製造業では生産の復調基調が続いている一方で、年末賞与の減少が響き年末年始を含む消費については厳しい状況が予想される。引き続き、景況は「持ち直し」の方向で推移するものの、水準自体の底上げは時期尚早といえそうだ。
(加藤 千明 =東洋経済オンライン)

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