ウェアラブルで、人のグーグル化が進む? グーグルがアンドロイド向けOSを発表へ

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ウェアラブルデバイスのアプリのポイントとは

グーグルグラスには、ツイッターやフェイスブックといったソーシャルメディア系でおなじみのアプリから、エバーノートなどの生産性アプリ、そしてグーグルハングアウトではメッセージやビデオチャットのコミュニケーションを取ることができる。ハングアウトでは、相手の顔をグーグルグラスで見ながら、内蔵されているカメラの映像を相手に贈ることができる。もっとも、鏡がなければ自分の顔を映すことはできない。

こうしたアプリを利用していると、3つのデザインパターンを見出すことができる。

1つ目は「1画面で表示する」というものだ。ウェアラブルデバイスは画面がないか、もしくはスマートフォンに比べて小さく解像度も低い画面が採用されることが多い。そのため、1つの画面にたくさんの情報を配置するデザインパターンよりも、1つの画面で完結し、必要であれば切り替えるという形で機能するようになっている。

2つ目は「音声入力」だ。グーグルグラスはもちろん、多くのウェアラブルデバイスにはキーボードは搭載されないだろう。そのため文字入力には音声を用いることになる。アンドロイドのサービスとして、インターネットに接続していなくても、音声認識が行えるようになる。また文字入力以外でも、簡単なメニュー選択やショートカットも、音声で行うことで快適に操作できるようになる。

3つ目はセンサーだ。グーグルグラスには、加速度センサー、電子コンパス、ジャイロセンサー、照度センサーなど、様々なセンサーが内蔵されている。また赤外線センサーでは瞬きを検出することも可能だ。つまりかけている人がどちらの方向に向かって歩いているか、どちらを振り向いたか、目が開いているかどうか、といった情報をアプリから利用できる。

キーボードやタッチディスプレイがない端末だからこそ身につけることができるデバイスになっている。身につけているからこそ利用できるセンサーからの情報を、最大限に活用するというのが、1つの方法論になるだろう。

これに加えて、ウェブサービスやクラウド活用と行ったモバイルアプリのデザインパターンが継承される。端末にある情報や処理能力だけで全てを解決しようとしなくてもよくなる。グーグルグラスの場合、3G/LTEの通信やGPSの情報をBluetoothでペアリングしてあるスマートフォンと連携して得ている。

ウェアラブルデバイスがスマートフォンとペアで利用される事を考えると、ウェブ、クラウド、スマートフォンといかに連携しながら動作するか、という最適化が求められる。

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