お金が貯まらない人ほど小さい財布がいい理由 キャッシュレス時代に大きい財布はいらない

拡大
縮小

私はこうした人たちに対して、財布を新調することを勧めています。それも「できれば、小さな財布」にするように提案しています。というのも、財布を小さくすると、物理的に入れられる量が限られてくるからです。

まず、場所を取るクレジットカード、キャッシュカード、ポイントカードの枚数を見直すことになります。

本当に持ち歩く意味があるポイントカードはどれか絞り込むうち、日頃の無駄遣いに気づくこともあるでしょう。また、レシートを乱雑に突っ込んでおくこともできなくなるので、必然的に1日、2日で財布の外に出すことになります。

そのタイミングで自分の買ったものを振り返り、「ちょっと買いすぎたな……」と思ったら、翌日から「引き締めていこう」と気持ちを切り替えることもできるでしょう。つまり、財布を新調し、小さくするとお金自体に意識が向くようになるのです。財布からのお金の出入りに気が向くようになれば、管理をきちんとしようという意識が芽生え、「お金が貯まらない人」から卒業する一歩を踏み出すことになります。

スマホがあれば余計なカードはいらない

財布にカードが1枚、2枚しか入っていなくても、キャッシュレス決済が身近になった今、困ることはないでしょう。

これまでもクレジットカードや電子マネーといったキャッシュレス決済の方法がありましたが、最近はスマートフォンで決済ができるPayPayやLINE Payといった「スマホ決済」のアプリが続々と登場しています。高いポイント還元率や利便性、さらなる還元率アップが狙えるキャンペーン攻勢もあって、多くの人がスマホ決済を試し、日常的に使うようになってきました。

また、ポイントカードのアプリ化も進んでいます。TSUTAYAのTポイントカードは、「モバイルTカード」の名称でアプリに、そのほか、ドラッグストア系、家電量販店系のポイントカードもそれぞれのアプリが登場。これまでのポイントをアプリに引き継ぐことができるようになってきました。

つまり、スマホを持っているのなら、財布の中からクレジットカードやポイントカードを一気に減らせる環境が整ってきたというわけです。

私の場合、キャッシュレス化とポイントカード類のアプリ化によって、小さな財布がよりスリムになりました。以前は頻繁に利用する書店と家電量販店、近所のドラッグストアのポイントカードを持ち歩いていました。しかし、今はどれもアプリ化されたので、財布からはサヨウナラ。スマホの中でポイントが着実に増えています。

次ページ日本のキャッシュレス決済利用率は20%程度
関連記事
トピックボードAD
マーケットの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT