国立大・教育/研究水準ランキング【09年版】--国立大の“通信簿”は奈良先端大学院大が研究、教育ともトップ

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 各学部・研究科につけられた評価を点数化し、大学ごとに平均を算出。教育研究水準の総合平均点が高い大学から並べてみたのが、4~7ページの表だ。(算出方法は8ページ「ランキングの算出方法」に掲載)。

■国立大学「研究水準」ランキング 1~43位 --4ページ
■国立大学「研究水準」ランキング 43~69位 --5ページ

■国立大学「教育水準」ランキング 1~35位 --6ページ
■国立大学「教育水準」ランキング 44~85位 --7ページ

評定については「各学部・研究科等を相対的に比較するものではない」とされている。確かに、求められる期待水準が大学によって違うので大学間の単純比較はできない。だが、大学経営に詳しいある研究者はこう語る。

「東大など期待水準が高い大学は当然、評価が厳しくなるので、かなりの成果を上げても『期待どおり』ということになるはず。その意味で、大学間であまり差がつかないのではと見ていたが、ふたを開けてみたら結構差がついていた」

教育水準、研究水準ともにトップとなったのは奈良先端科学技術大学院大学。大学院の充実と改革を狙って1980年代後半に打ち出された「先端科学技術大学院構想」に基づいて91年に設置された大学院大学で、「情報科学」「バイオサイエンス」「物質創成科学」の三つの研究科を持つ。バイオサイエンス分野は「iPS細胞」の発見で有名な山中伸弥・京都大学教授が所属していたことでも有名だ。

そのほかランキングの上位を見ると、教育・研究ともに医科、畜産、工科の単科大学が目立つ。学部・研究科などが多い総合大学では、評価にバラツキがあり、それが平均点に影響する場合がある。その点では単科大学のほうが有利といえる。ただし、同じ単科大学でも教育大学については、総じて厳しい評価となっている。

教育と研究の水準評価は全体的には連動する傾向が見られるが、教育水準で6位、研究水準で69位の福井大学のように、教育面でより高い評価を受けているような大学もある。

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