「太陽光サーチャージ」始動、総合的な視野を持った環境・エネルギー政策を

「太陽光サーチャージ」始動、総合的な視野を持った環境・エネルギー政策を

この9月、鳩山由紀夫首相が国連で公約した、「2020年までに温室効果ガス25%削減」という目標数値は、国際的にはおおむね好意を持って迎えられた。もともと民主党は、マニフェストに環境分野での技術革新や新エネルギーの開発・普及、1次エネルギー(電力会社が発電のために利用するエネルギー)に占める再生可能エネルギーの割合を、20年までに10%に引き上げる、などの項目を盛り込んでいる。だが、それを現実に落とし込むための具体的な政策はほとんど見えていない。

「25%もの削減目標は高すぎる」「排出権取引によって海外を利するだけでは」という論調も産業界を中心に見受けられる。だが、環境エネルギー政策研究所の飯田哲也所長は、「再生可能エネルギー関連の市場は、グローバルで100兆円。太陽光や風力発電などの自然エネルギーとバイオマスを合わせた再生可能エネルギーによる発電の普及を進めることによって、25%のうち10~13%は十分カバーできる」と言う。

太陽光パネルや風力発電装置、バックアップ用蓄電池、トランスなど周辺機器の製造と取り付け工事、メンテナンス、ファイナンスなどを合わせると、日本国内でも将来的に200万人の雇用創出が可能になるとの試算もある。景気低迷が続く中で、唯一の成長分野といえそうだ。

再生可能エネルギー

前政権の置き土産ともいうべき経済産業省の省令、いわゆる「太陽光サーチャージ」は、予定どおり11月1日に施行されることになった。

ただし、直嶋正行・経済産業大臣の肝いりで、11月中旬までに風力など他の再生可能エネルギーによる発電すべてをこの制度に取り込むためのプロジェクトチームが立ち上がり、2年以内に太陽光サーチャージとの統合が検討されることになった。太陽光だけの偏重は是正される。

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