死んだヤマもよみがえる神戸製鋼の省エネ製鉄法、資源活用の未来図を塗り替える!?

死んだヤマもよみがえる神戸製鋼の省エネ製鉄法、資源活用の未来図を塗り替える!?

米国ミネソタ州・ホイットレイクス。カナダとの国境に近いかつての鉱山の町から、針葉樹林帯をさらに郊外へと進む。灰褐色の荒野の真ん中にこつ然と姿を現すのは、厳寒の地でひときわ目を引く朱色の工場群。神戸製鋼所と米国の鉄鋼メーカー、スチール・ダイナミックスとの合弁会社「メサビナゲット・デラウェア」(以下、MND)だ。11月中旬の稼働開始を控え、いま試運転が最終段階を迎えている。

実はこの工場、これまでの製鉄のあり方を一変させるパワーを秘めた、注目の工場なのだ。

製造時間は50分の1! 「鉄鋼の常識を超越」

MNDで生産するのは、さまざまな成分調整を施して鉄鋼製品に加工する前の段階の半製品、アイアンナゲットである。含有する鉄分は96~97%で、高炉(溶鉱炉)で作られる銑鉄と同等の高品質だ。

その製品の質とは裏腹に、工場の規模は何本もの高炉が立ち並ぶ一般的な製鉄所のイメージと異なる。大きめの建屋が2棟ほどあるだけで、鉄鋼メーカーの工場としては極めて小規模の部類だ。

それもそのはず。MNDは、高炉を用いる従来工程とは異なる、次世代製鉄法「ITmk3(アイティ・マーク・スリー)」を世界で初めて採用した工場なのだ。この新製法を独自開発したのが神戸製鋼である。

事業を統括する真部晶平・新鉄源プロジェクト本部長自ら、「鉄鋼の常識からは超越した方法」と語るITmk3。初期投資に莫大な費用がかかり、稼働後には大量の二酸化炭素を排出する--、そんな鉄鋼業のネガティブイメージを払拭する可能性をこの新技術は持つ。

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