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オイシックスが進める
「付加価値を生むIT活用術」とは 生鮮食品ネット販売のリーディングカンパニー

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オイシックスは、農薬や添加物の使用に配慮した青果物や加工食品のネット販売などを手がけ急成長中だ。同社は創業当初から、美味しくて安全な食品を届けるという使命に向き合い、付加価値の高い商品をよりリーズナブルに提供するための業務改善に努めてきた。そのポイントの一つはITの活用、と話す同社に取材した。
オイシックスでは旬のおすすめ食材をリーズナブルな価格で提供するお試しセットを展開(初回限定)しており、顧客の心をつかんでいる

主力事業のECサービスが成長
新規事業も堅調に推移

オイシックスの業績が好調だ。昨年、東証マザーズに上場した同社の2013年3月期決算は、売上高・経常利益ともに二ケタの伸びで過去最高を更新した。

同社は農薬や添加物の使用に配慮するなど安全性、おいしさにこだわった生鮮品や加工食品を全国から集めインターネットで販売している。主力事業である生鮮品のEC(電子商取引)事業は「Oisix」のブランド名で、定期宅配「おいしっくすくらぶ」、単品定期宅配「おいトク」や「産直おとりよせ市場」などのサービスを展開している。最近では実店舗も拡大しており、今年1月には直営3号店目となる「Oisix CRAZY for VEGGY アトレ吉祥寺店」をオープンさせたばかり。東急ストア店内でもショップ・イン・ショップ8店舗を展開中で好評を博している。

オイシックス
総合企画本部 経営企画室 室長
松本浩平

オイシックス・総合企画本部 経営企画室 室長の松本浩平氏は成長の要因について、「お客様一人ひとりの視点で、商品を調達し、提供することにつきます」と説明する。現在、同社の取扱商品は約4000アイテム(生鮮品以外の商品も含む)。生鮮品については全国約1000軒の提携農家があり、独自の安全基準をクリアした商品を同社が直接仕入れている。「今後は、こうした付加価値の高い商品をリーズナブルに提供していきたいと考えています」と松本氏は意気込む。

本業に集中するために
業務の効率化を徹底して推進

オイシックス
管理本部 経理部
河路将人

そのために必要なのが、業務のより一層の効率化である。「コア業務以外の業務を洗い出し、ITが得意なことはITに任せて、人は人でなければできないことをやるという方針で業務改善に努めています」と話す松本氏に管理本部 経理部の河路将人氏も「企業が成長するためのIT活用のポイントは、コア業務にどれだけ注力できるかです」と続く。

たとえば、同社のMD(マーチャンダイザー)であれば、パートナーとなる提携農家の開拓やフォローなどを通じて、安定的な調達ルートを確保するのがコア業務の一つだ。「コア業務以外」とされる業務はさまざまだが、「交通費や旅費の精算、従業員の立て替え払いなどの経費精算は、その代表」(河路氏)である。

「新規の提携農家を訪問する際の新幹線の運賃やレンタカー・ガソリン代、手みやげなどの経費精算は、社員が出張から帰った後に各々が表計算ソフトや紙に転記し、上長に承認を得て経理部に回すという流れで行っていました。時間と手間がかかるだけでなく、ミスも起こりがちでした」と河路氏は振り返る。

経費精算システムの導入で
効率化とコスト削減を推進

こうした課題を解決するために、同社は経費精算システムの導入を決めた。経費の申請から承認、仕訳といった一連の処理を電子化することで、業務の効率化や人的ミスの防止を実現しようというわけだ。自社で開発することも含め、さまざまなツールを検討した結果、クラウドサービスを提供するラクスの「楽楽精算」を選んだという。

「『楽楽精算』は乗り換え案内システムを内蔵しているため、交通経路と運賃を入力する手間を省くことができ、便利で入力ミスも起こりません。出張などの外出時でも、PCのみならずスマートフォンからも利用でき社員の評判も上々です」。

さらに、と河路氏は続ける。「経理部門では、従来手作業だった『仕訳データ』と『振込みデータ』の作成をシステムが自動的に処理してくれるようになったため、業務が大幅に効率化されミスがなくなりました。その結果、月初めに2人が4日がかりでやっていた集計や振り込みなどの業務が、数時間のチェック作業程度で済むようになったのです」。

ITツールを導入することで、社員の負担が増えるようでは本末転倒だ。その点、「楽楽精算」はカスタマイズ性に優れ、従来の業務フローを変更することなく利用できるのが魅力で「導入後のサポートも、ラクスがきめ細かく行ってくれたので、非常にスムーズに導入できました」と河路氏の評価は高い。

中小・ベンチャー企業こそ
ITを活用し競争力を高めるべき

松本氏は「ITは三つの観点で経営に貢献できる、と当社では考えています」と説くが、その理由に顧客サービスレベルの向上、コストの削減、意思決定の迅速化を挙げる。「『楽楽精算』は、コスト削減はもちろんですが、経費をほぼリアルタイムで把握することを可能にしました。売上と利益を把握するスピード、精度も共にあがり経営判断に利用しています。ITに積極的に投資をしている企業はもちろんのこと、予算に限りがある中小企業やベンチャー企業こそ、メリットがあると思います」(松本氏)。

その言葉どおり、付加価値を生むコア業務に特化し、競争力を高めたいと考えている企業にとって、有効なツールの一つになりそうだ。