アカデミー賞候補!短編映画『八人目の侍』が誕生するまで《ハリウッド・フィルムスクール研修記7》

今年6月末、世界最大規模のショートフィルム(短編映画)映画祭「LA Shorts Fest」がロサンゼルスで行われました。

その中で、最高賞を受賞したのは全編日本語・日本人キャストにより作られた作品『THE 8TH SAMURAI』(八人目の侍)。監督は私が通うAFI(アメリカンフィルムインスティテュート/米国映画協会)を昨年卒業した、イタリア系アメリカ人のジャスティン・アンブロシーノ氏。

 作品はAFIの卒業製作として作られ、黒沢明監督の『七人の侍』をモチーフに、「もしあの映画に8人目の侍がいたら」という仮説の下に描いたもの。最初の予定では8人起用するはずだった侍を、監督がクランクイン直前に7人にすることを決意。8人目を演じるはずだった「南州」という名の俳優の運命を描いたコメディ・ドラマです。

このLA Shorts Festでの受賞により、作品はアカデミー賞短編部門のエントリー資格を獲得。過去この映画祭からオスカーノミネートが33作、受賞作が11作出ていることからも、いまや『THE 8TH SAMURAI』はアカデミー短編賞・最右翼と言っても過言ではありません。

私自身、この映画を見たときには衝撃を受けました。監督をはじめとするメインスタッフは全員日本人でないにもかかわらず、細部に至るまで1950年代日本の撮影現場が再現されているほか、演技も音楽も素晴らしい。ハリウッド映画にありがちな「西洋人から見た日本」的な奇妙なところがなく、自然に物語にのめり込んでいきました。

その衝撃は私だけではなかったようで、キネマ旬報映画総合研究所長・掛尾良夫氏も自身のブログの中で次のように語っています。

関連記事
Topic Board トピックボード
人気連載
Trend Library トレンドライブラリー
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

Access Ranking
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • いいね!

※過去48時間以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※週間いいね数のランキングです。

トレンドウォッチ
行き詰まる東電支援<br>原発最後の選択

賠償費用も廃炉費用も想定から大きく上振れし、東電支援スキームは破綻の瀬戸際。東電の発電所を売却し、その代金を賠償や廃炉費用に充て、東電を送配電会社に再編する構想が浮上。