男にも女にもモテる、「女前」の3つの条件 「かわいい」「色っぽい」「華奢」な女を目指せ

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 「強いハンサムウーマン」は女性に響かない

箕浦ちさ子さん 宝島社『InRed』編集長

1971年生まれ。97年、宝島社に入社。男性誌の『smart』編集部を経て、2000年、『smart』のガールフレンド版であるファッション誌『mini』を企画し、創刊とともに編集長に就任。その後、『SPRiNG』編集長を経て、2012年2月から現職。

 解説してもらったのは、宝島社の女性ファッション誌『InRed(インレッド)』の箕浦ちさ子編集長。同誌の編集長に就任して2年で、女性誌ナンバーワンに飛躍させた手腕の持ち主である。『InRed』は2013年下半期(7~12月)の雑誌販売部数が、ファッション雑誌5年連続ナンバーワンを走ってきた同社の『sweet(スイート)』を抜いてトップになる見込みだ。メインターゲットは30代の女性で、既婚・未婚が半々。箕浦さんは『InRed』の前は20代がメインターゲットの『SPRiNG(スプリング)』『mini(ミニ)』の編集長を務めた。つまり、20~30代の女性が好む女性像を知り尽くしている。

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女性を引きつけるキーワードを打ち出した特集号

「かわいい」「色っぽい」「華奢」、この3つが女性を引きつけるキーワード。特集で打ち出す女性像のイメージだという。

「けっこうフェミニンなイメージの言葉が好まれます。今の30代女性には、『男前な女性』や『強いハンサムウーマン』は響かない。しっかり仕事をしている女性であっても、もう少しゆるさを求めていて、周囲からの評価もやわらかい印象を持たれたいと思っています」

「ネエさん」扱いされて戸惑う30代女性

ひとつ目の「かわいい」について、「30代でかわいい!?」と違和感を覚えた人もいるかもしれないので補足しておくと、『InRed』は2003年の創刊時、30代をターゲットとする女性誌が、主婦向けかキャリア向けしかなかったところへ、「30代女子」宣言をして潜在読者をつかんだ。

「今の30代は、自分がそんなにオバサンだと思っていない。年下の同僚から『アネゴ』扱いされることにみんな戸惑っています。えっ、私、もうネエさん扱い?って。そもそも自分はネエさんだと思っていないので、『かわいい』もわりと自然に取り入れています」

「かわいい」を今どきの「女前」の条件に認定しよう。30代の女性が一昔前の感覚で「私はもうオバサンだから」と開き直り、オバサンくさい服を着たら女性ウケはしない。かといって、無理のあるかわいい服を着たら「イタイ」と一刀両断されるので、さじ加減が難しい。同誌がファッション誌ナンバーワンになったのは、まさしく大人の自然なかわいさを提案したからだ。

それとこれは余談だが、男性は女性を「ネエさん」扱いしたらイカンぜよっ。これからの時代は、女性上司の気持ちに鈍感では、組織で生きていけない。

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