「日本人」「アナログ」「輸出型」をねらえ!

2012年2月に発売され、10万部のベストセラーとなった『10年後に食える仕事 食えない仕事』の著者・渡邉正裕さんに、これからの仕事選びの視点についてお話をうかがいました。

優秀な外国人とのガチンコ勝負は避けるべき

『10年後に食える仕事 食えない仕事』ではさまざまな企業や職種について述べておられますが、渡邉さんご自身は企業研究や職種について、いつ頃から興味を持っていたのですか?

日本経済新聞社に入って、最初に就職した頃からですね。入社後すぐに、会社との関係が悪化し、3年後に労働裁判までやっています。経験者として、やっぱり会社選びは重要だなと痛感し、それで会社選びについてのレポートや記事を発表しているわけです。

最近の学生の就職活動では、職業を選ぶというよりも、もっぱら会社選び、いわゆる就社になっていますが、その点についてはいかがですか?

35歳までに読むキャリア(しごとえらび)の教科書』(ちくま新書)の中でこう書きました。35歳までに自分で確固たる職種のプロフェッションを確立させよう、と。そのために会社は手段として使うべきであって、僕は就社をまったく勧めていません。
 残念ながら今、日本は国家破綻に突き進んでいます。毎年毎年40兆円ずつ借金が増えているので、あと5年以内に破綻するおそれがあるかと思います。そこまではたぶん、世の中や学生の「就社重視」の感じが変わらないだろうと思いますね。
 それまでは連合(日本労働組合総連合会)が影響力を持っているはずなので、日本人の労働環境は変わらないんですよ。外国人労働者の流入もないし、グローバル化も進まない。ただ、経済破綻を境目に一気に次の世界に変わるわけですね。

これから就職や転職しようとする人たちにアドバイスをお願いします。

インド人や中国人と競合しない分野に進むことが大事です。優秀な人材がインド、中国にはいっぱいいるので、そういう人材とガチンコ勝負すると負けます。がんばったのに報われない人生になってしまいます。戦う分野を間違わないことが大切ですね。

具体的にはどのように職を選べばいいでしょう?

企業が職種別採用をやっていないとつらいですよね。どこに行かされるかわからない大企業に行くよりは、中小企業で職種も配属先が決まっていて、かつ日本人メリットが活かせる分野を選んだほうが、10年後を考えるといいですね。
 ただ、それも難しいでしょう。就活生は、親ウケや友達ウケ、親戚ウケを考えて、名前の知られた会社に入らなくてはならないというプレッシャーから、とりあえず大企業を選んでしまう気がする。でも、べつにそれでもいいです。
 大企業に入って、3年後に転職すればいいのですから。特に20代の間は、大企業に入ると次の転職が有利になります。そう考えると、中小企業で職種別採用を選ぶか、とりあえず大企業かというのは悩ましい問題ではありますね。

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