SFCG破綻の深層、不動産担保ローンが致命傷に

SFCG破綻の深層、不動産担保ローンが致命傷に

改正貸金業法の施行や金融危機による急激な信用収縮など、逆風が吹きつける貸金業界で、ついに超大型倒産が起こった。

商工ローンで最大手のSFCG(旧商工ファンド)は2月23日、東京地裁に民事再生法の適用を申請。負債総額は3380億円(2008年10月末時点)に上り、今年に入って最大規模の経営破綻だ。今後は事業スポンサーを探し再建を目指すことになるが、融資を行っていた金融機関には損失の発生が避けられそうもない。

「国内外のほとんどの金融機関から、新たな資金調達ができない状態だった」。創業者の大島健伸会長兼社長は記者会見で、昨年夏以降に資金繰りが深刻化した経緯を語った。金融環境悪化を受け、直近では商工ローンや不動産担保ローンの新規実行をほとんど停止し、貸付債権の回収によるキャッシュフローを返済に回していた。

しかし2月20日、特定金融機関との資金調達交渉が頓挫し、最終的に経営の継続を断念することになった。

不動産不況が痛手に

破綻の要因について、会社側の説明では、主力の商工ローンで発生している過払い利息返還が経営の重荷だったとのニュアンスをにじませた。確かに、昨年の利息返還額が100億円規模に達し、今後も借り手からの利息返還請求が続くとみられる。大きな負担の一つであることに間違いはない。

だが、民事再生法の適用申請に至った今回の資金繰り破綻に限ってみると、その主因は商工ローンではなく、むしろ不動産業者向けの担保(不動産担保)ローン不良化にあったといえるだろう。

同社は近年、過払い利息返還請求の激化などを受け、商工ローンの実行を抑制。これに代わる主力商品として不動産担保ローンの拡大を積極化させた。貸出残高は急速に積み上がったが、不動産市況の悪化から瞬く間にローン資産は不良化してしまった。また、不動産担保ローンの原資調達のために実行していた証券化にも影響が及んだ。

その実情について、ある大手銀行関係者は「SFCGの不動産担保ローンの証券化に当たって投資勧誘を受けたので内容をチェックしたものの、貸出先の多くの資金使途が『都市再開発』だったことから投資を見送った」と打ち明ける。つまり、SFCGの融資案件そのものが思わしくなかった、という指摘だ。さらに同社が組成した不動産担保ローンについて、外資系金融機関の関係者は「担保評価が甘かった」と口をそろえる。

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