強い組織創りのヒントは、「宗教」にあり 強い経営チーム・組織を創る(その1)

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ベンチャー宣言を本気で唱和

熊谷:安田さんお願いします。

安田昌史(やすだ・まさし)
GMOインターネット専務取締役
1994年早稲田大学法学部を卒業後、KPMGセンチュリー監査法人(現あずさ監査法人)へ入所。2000年にGMOインターネットに入社。取締役経営戦略室長、常務取締役を歴任し、05 年同社専務取締役に就任。 現在はGMOインターネットグループの管理部門統括役員として CFO 業務を管掌する。

安田:ムチャブリですね! 熊谷のムチャブリに備えてアキレス腱を伸ばしてきた安田です(笑)。失礼しました。

まず当社グループの経営の特徴は、やはりグループ経営にあるんですね。70社の連結でやっていますが、基本的に梁山泊経営という形です。熊谷はグループの中心にあるんですが、基本的にインターネット産業は非常に変化が激しいので、グループ会社の社長に権限を持たせて、スピード感を持って経営しています。

大事にしているのは、権限を持たせながらも同じ方向を向くことです。同じ方向を向くために何をやっているかというと、大きく3つございまして、一つは「定期的に集まる」です。同じ方向を向くために大事にしているのが、当社でいう「スピリットベンチャー宣言」。ベンチャースピリットではなくスピリットベンチャー宣言です。写真を出していただいています。会議も毎週ですね、取締役会から……。

岡島:写真をお借りしました。

安田:ありがとうございます、バッチリですね。今ご覧いただいてるのが、右側の写真が取締役の経営会議ですね。下の左の写真が幹部会です。毎週月曜日にグループ会社の社長並びに幹部が70~80人集まって、スピリットベンチャー宣言を本気で唱和しています。そんなところが、一部宗教的というコメントもあるんですが、本気になってやっているということです。

岡島:左下の写真を拝見すると、皆様スピリットベンチャー宣言を読んでおられ、不思議な同じ形のポーズをとっておられるように思われるんですが。

安田:代表、補足お願いいたします。

熊谷:熊谷です、よろしくお願いします。僕は今50歳なんですけれども、20代の頃に、いくつか研究をしたことがあります。例えば、今皆さん、株価欄に「三菱」と入れると20数社出てくるじゃないですか。あるいは「三井」と入れてもそのくらい出てくるだろうし、「住友」と入れても出てくるだろうし、「東急」と入れても複数の会社が出てきますよね。そういうような財閥グループがどのように発展していったかを研究したんですね。

その過程で、やっぱり自分が会社をやっていく中で、自分の命をかけて創ってきている会社ですから、自分が死んだらなくなってしまうと悲しいじゃないですか。だから会社を100年単位で成長し続けさせたいというふうに思っています。1000年というと絵空事になりますけれども、100年単位の成長をきちっとプログラムしたいと思いました。そして、どうしたら100年単位で成長させられるかを、今から30年くらい前に考えたわけです。

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