お菓子をボーっと食べる人が見逃す健康リスク 一度、原料名をしっかり確認してみよう

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最後に、砂糖や塩と同じく、精製された油の危険性もお伝えしなければなりません。

近年の研究では、ヘルシーな印象のある植物性の油が、動脈硬化の原因になる血管の炎症を招くことがわかりました。お菓子に含まれている油は、サラダ油や紅花油といったオメガ6系脂肪酸の植物性の油です。

もちろん、健康維持のためには、適度な油は必要なのですが、今の日本人はオメガ6系脂肪酸を過剰摂取の傾向にあるのが問題です。

特に避けたほうがいいお菓子

日本の食生活は、高度経済成長期に入ると、少しずつ変わってきました。

1960年代になるとスナック菓子が登場し、1970年の大阪万博をきっかけに、ファストフードの日本への出店も目立つようになります。そして、1970年代には、スーパーやコンビニエンスストアが誕生しました。

所得が増え、利便性が重視される時代へと変わり、かつては手作りしていた食品でも、加工品の形で手軽に購入できるようになったのです。

現代においては、お菓子やレトルト食品といった高度な加工食品を完全に避けようとすると、逆に大きな労力やコストがかかってしまうようになりました。それだけ自然のままの食品を手に入れることは、難しくなっています。

言い換えれば、不自然な食べ物に対する上手なバランスのとり方が求められている時代なのかもしれません。

とはいえ、いくら完全に避けることが難しくても、やはり健康リスクが顕著な食品は避けたいもの。とくに注意したいのが、次の3つです。

1.異性化糖

「果糖ぶどう糖液糖」(異性化糖)は、老化を促す物質がつくられやすく、動脈硬化が進行しやすいため生活習慣病のリスクが高まります。長期間にわたって摂取しつづけると、脳卒中や心筋梗塞といった命にかかわる重篤な病気を引き起こす可能性もあります。

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