男性社員が女性社員を煙たがる本能的な理由 会社は「おじさんと女の子」でできている!?

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 女と男はなぜすれ違うのか? なぜ話が合わないのか? あの人はいったい何を考えているのか? どうしてあんなことを言ったのか? この連載では、今、職場で起きているリアルな「女と男の探り合い」を、社会心理や生声エピソードなど、さまざまな視点からひもといていきます。

経験を重ねた女性社員は構想に入っていない

「おじさんと女の子で、会社は回っている」とは、奥田英朗の小説集『ガール』の中の一節です。

 これは、大企業を中心とする多くの日本企業が、「年齢を重ねた男性社員」と「それをサポートする若い女性社員」で運営されることが、組織の前提となっているという皮肉です。

 実際、男女雇用機会均等法が施行されたのは1986年4月。男性と女性が肩を並べて働くようになってから、まだ30年も経っていません。この数字を「十分に時間が経った」とみるか、「まだまだ過渡期」とみるかは意見の分かれるところですが、それでも「会社には『おじさん』か『女の子』しか存在しえない」という視点は、なかなかに説得力があるのではないでしょうか?

 この見立てに乗っかるならば、「若い男性社員」は「おじさん予備軍(将来的におじさんになれば、組織の中枢になれる)」だからいいとして、気になるのは「経験を重ねた女性社員」の存在です。

 多くの古い企業にとって、「能力も経験も持ち合わせた、男性と同じように(それ以上に)働ける女性社員」=「『お茶くみの女の子』ではない女性」は、30年経った今でも構想に入っていないのかもしれません。

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