アジアで"日系コンタクトレンズ"に商機

飽和状態の国内を脱出せよ!

 日系のコンタクトレンズメーカー大手が、ほぼ同じタイミングで東南アジア市場の開拓を加速している。メニコンは2013年11月に海外初となる会員制販売をシンガポールで開始、直営店舗もオープンさせた。シードは2013年7月に東南アジアと中国での需要拡大に対応すべく主力工場を増強した。
 なぜ図らずもそろって攻勢をかけているのか、東南アジア市場を独占するジョンソン・エンド・ジョンソンの牙城をどのように切り崩していくのか。攻略のための戦略と課題を各社担当者に聞いた。
アジアの需要拡大に対応すべく増強されたシードの鴻巣工場

日系のコンタクトレンズメーカー大手が、そろって東南アジア市場に攻勢をかけている。

メニコンは2011年3月にシンガポールにコンタクトレンズ工場を新設。2013年11月には同社にとって海外では初となる会員制販売を同国で開始し、同時期にシンガポールの中心街のひとつであるドビー・ゴートに直営店を構えた。

シードは2011年10月にマレーシア、インドネシア、フィリピンへの販売拠点としてシンガポールに子会社を設立。2013年7月には東南アジア、中国での販売拡大を見込み、100億円を投じて埼玉県にある主力工場の生産能力を1.5倍に増強した。

スマホで若年層の近視人口増も国内は飽和状態

日本コンタクトレンズ協会に加盟している国内メーカーが、2012年1月から12月までに出荷したレンズの枚数は合計で21億枚。出荷額ベースでは1800億円で、これはヨーロッパ全域を足した規模に匹敵する。全世界のコンタクトレンズメーカーの出荷額が7000億円で、日本はその4分の1を占めるというから、日本はコンタクトレンズ大国だ。

近年、国内市場は出荷額ベースで微増という状況にある。伸び幅が大きいのは瞳を大きく見せるサークルレンズ、そして遠近両用。遠近両用はゲームやスマートフォン、タブレット端末の普及を背景に増加する若年層の近視人口が、高齢化に伴い発生する老眼症状に対応するため購入しているという。

20年ほど前は中学校高学年ぐらいだったというコンタクトレンズのエントリーユーザーも、最近では小学校高学年にまで下がり、利用者は増加。しかし、国内の人口減少トレンドや市場の飽和状態からみると、「今後、国内で爆発的に伸びるのは想像できない。さらに業績を伸ばすためには海外のシェアを奪回するしかない」(シード担当者)と、東南アジアでの市場開拓を開始した。

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