「平均勤続年数が長い会社」ランキングTOP300 「就職四季報」データを集計、108社が20年以上

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2位はNTTコムウェア(平均勤続年数25.5年)。NTTの完全子会社で、情報・通信システムの開発を担っている。NTTグループは、105位NTT西日本(20.0年)、138位NTTコミュニケーションズ(19.6年)、176位NTTファシリティーズ(19.2年)、211位NTTファイナンス(18.8年)など多くがランキングに入ってきている。

平均勤続年数20年以上の会社108社を業種別でみると、電力・ガスと電子部品・機器が10社ずつランクインしていた。そのうち電力・ガスは8位の九州電力(23.8年)、中国電力(23.8年)がトップ10にランクイン。電子部品・機器も4位のNECプラットフォームズ(24.2年)、富士通フロンテック(24.2年)が10位圏内に入った。

電機・事務機器も17位パナソニック(23.1年)、JVCケンウッド(23.1年)など9社。システム・ソフトは2位NTTコムウェア(25.5年)など7社が平均勤続年数20年以上で、デパート業も14位大丸松坂屋百貨店(23.4年)を筆頭に7社が20年以上となっている。

新卒だけしか採用しない会社も多い

電力・ガス業は、安定業種といわれているが、『就職四季報』掲載会社17社のうち15社が300位以内にランクインしている。残りの2社も事業統合などの特殊要因で圏外になっているので、長く働き続けられる業種の代表例といえるだろう。

また、大手企業の子会社も数多くランキングに顔を出している。大手企業は、国の基準よりも充実した制度を導入していることが多い。そしてその子会社も親会社の制度をベースに働く環境や福利厚生を整備しているケースがよく見られる。それがランキングの結果にも出ていると推察される。

従業員が辞めずに長く働ける会社は、どの程度採用されるのか。従業員に占める新卒採用数の割合をみると、ランキング入り企業の全体平均値は2.48%という数字になっている。おおむね、従業員数の40分の1を採用している計算で、入社から定年まで40年前後と考えれば、毎年均等な数だけ採用している水準だろう。なお、『就職四季報2020年版』(総合版)掲載会社の平均値は3.7%と、平均勤続年数が長い企業ほど、同規模の会社と比べ新卒採用数が少ないことがうかがえる。

またランキング入り企業の2割が、2017年度の中途採用者数が0人であり、入社は新卒採用のみという会社も多い。有名企業ばかりではなく、知名度が高くなくても世界シェアの高いキラリと光る企業も少なくない。就職活動生は、「そんな会社知らなかった」と就職活動後半戦で思わないように、企業研究を持続してほしい。

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