コミュニケーションが人を育てる--野村証券、ミクシィの社員活用術

コミュニケーションが人を育てる--野村証券、ミクシィの社員活用術

放任したら人材は育たない--。国内証券最大手、野村証券は若手育成について、この方針を貫き続けている。

その中核を成すのが、1971年から続く「インストラクター制度」だ。入社3~7年程度の若手先輩社員が、その年の新入社員に密着し、入社から1年間にわたって現場で、仕事の基礎からみっちりと指導する仕組みである。

野村は新入社員の入社前から、新人一人ひとりに誰がインストラクターでつくかを決めて、人員を配置する。1人のインストラクターが最大3人まで面倒を見るが、マンツーマンが基本だ。新人の仕事は、まさにインストラクターとともに進む。

「今日の予定は。新聞にはちゃんと目を通してきたか」。平日朝8時台。株式市場が開く9時を控え、野村の新人は、インストラクターとの打ち合わせを進める。原則として、インストラクターからは細かい業務の指示が飛び、新人はそれに沿ってその日の仕事を進めていく。

夜。退社前になると、新人は仕事の成果などをインストラクターに報告。それに応じてインストラクターは新人に助言・指導する。時にはそのまま食事へ出かけ酒を酌み交わすことも少なくない。休日に交流する場合もあるという。

「社会人1年目で見知らぬ土地に配属になった私にとって、インストラクターは仕事の面で頼りになっただけでなく、心の拠り所にもなってくれた」。ある地方の営業支店に勤務する野村の若手社員は、こんな話を打ち明ける。「新人がミスすると、上司からまず怒られるのはインストラクター。2人はまさに一心同体」と話す野村現役社員もいる。

「育て切るという愛情を持て」。2008年10月下旬、東京都港区の野村証券高輪研修センター。全国約450人のインストラクターが、2日間に分かれて参加した社内研修で、野村の人材開発部の舩橋哲夫部長は、こんな趣旨の話をした。

毎年春と秋。全国に散らばるインストラクターは、社内研修で上京する。新人教育に当たっての心構えや期待する役割などについて、たたき込まれるのだ。そんなインストラクターは、野村マンなら誰しもが任命されるわけではない。「自らの業務をしっかりとこなし、育成に適した人間性がある人物」(舩橋人材開発部長)を現場の部店長が推薦し、人材開発室が適性を見て、最終的には社長が委嘱する。若手の登竜門であり、野村にすれば、将来の幹部候補を育成する狙いもある。

むろん、この制度は万能でもない。「インストラクターとウマが合わなかったことで、逃げ道がなくなって野村を辞めてしまった人材もいる」(野村関係者)。一方で、現役若手社員からは「仕事は確かにキツイが、どんなにできなくても先輩や上司は新人を見捨てない。野村は面倒見のいい会社」と評価する声も多い。

40年近く続く伝統の若手育成法。「人材輩出会社」とも呼ばれるほど、証券界の内外で野村出身者の存在は目立つ。その礎はここにある。

ミクシィは変化対応へ コミュニケーションを充実

従業員の平均年齢が29歳、役員ですら社長の33歳を最年長に平均31歳弱(監査役除く)。日本最大のコミュニケーションサイト(SNS)を運営するミクシィは、そんな若い世代が中核を担う。

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