「女性管理職」の登用が目立つ50社ランキング 「2020年までに30%」とする目標を掲げる政府

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女性管理職比率のランキングは、ABCクッキングスタジオがトップとなった。同社はNTTドコモの連結子会社で未上場企業だ。今回調査で初めて回答があり、ランキングトップという結果となった。2019年1月現在、東京を中心に国内に126カ所、海外に37カ所のスタジオを持ち、実際のスタジオでのレッスンのほか、オンラインによるレッスン、食材やグッズなどのオンライン販売、食に関する情報提供などを行っている。

事業の性格上、1198人の従業員のうち女性が1144人と圧倒的多数を占めている。したがって、管理職も57人中52人が女性で、その比率は91.2%と9割を超えている。

50の手習いで料理を始める中高年世代から若い世代のいわゆる「料理男子」まで、男性向けのレッスンも各種用意されているが、やはり女性目線で各種企画や現場のオペレーションを進めたほうがうまくいくだろうというのは、想像にかたくない。

女性従業員が多いため、ワーク・ライフ・バランスに配慮した勤務体系がとられており、出産・育児や介護などライフスタイルの変化に応じて、フルタイム勤務から短時間勤務へ、またその逆も切り替えられるような制度になっている。

女性の多様な働き方をサポートするシーボン

2位はシーボン。2017年、2018年とトップの座にあったが、今回はABCクッキングスタジオに譲った格好になった。管理職138人のうち女性が122人で、女性管理職比率は88.4%に達している。女性の“美を創造し、演出する”を企業理念に掲げ、女性向け化粧品の製造・販売およびビューティサロンを全国展開する同社はまさに女性のための会社だ。そのため従業員1065人のうち女性が983人と、こちらも女性が圧倒的多数を占めている。

女性が長く働き続けるための仕組みづくりに取り組んでおり、結婚や出産、介護などとの両立を可能にするための多様な働き方に関しては、1日6時間勤務など短時間勤務であっても正社員と同等の福利厚生を受けられる「ショートタイム正社員」制度や、一度退職した社員が再び即戦力として再入社できる「ウェルカムバック制度」などを設けている。

こうした取り組みの成果もあり、2010年度に79.5%だった女性管理職比率は2014年度(2016年調査)に85.3%と、目標として掲げた「女性の管理職比率85%以上」をクリアし、さらにその比率を高めている。

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