「働かないオジサン」は、日本にしかいない?

「一体感」を求める経営が招く弊害

どこの職場にもいる、「働かないオジサン」――若手社員の不満が集中する彼らは、なぜ働かなくなってしまったのか? 「どこの職場にもいる」ということは、何か構造的な問題が隠れているのではないか? ベストセラー『人事部は見ている。』の筆者が、日本の職場が抱える問題に鋭く迫る。
なぜ日本では、「働かないオジサン」が生まれるのか?(画像はイメージ、撮影:今井 康一)

「新卒一括採用」は、日本独特の制度

前回は、「半沢直樹」の出向の場面をきっかけに、銀行の評価、出世を取り上げて、「新卒一括採用」「ピラミッド型の組織構造」が、働かないオジサンを生み出すポイントであると指摘した。

新卒一括採用とは、企業が卒業予定の学生を対象に内定を出し、卒業直後の毎年4月にまとめて採用するという方式である。

学生の会社訪問の様子は、例年、マスコミにも取り上げられるので、知らない人はいないだろう。しかしこの方式は世界標準ではなく、日本独特のユニークな制度である。

ある商社マンがイタリア人に、この新卒一括採用の説明をしたところ、「まだ働いてもいない学生をなぜ採用するのか。信じられない」という反応が返ってきたという。

欧米の会社では、「経理課員を募集」といったように、当初から何の仕事をするのかが明確な場合が多い。また、補充の要員を中途採用するのが一般的である。職種別で採用された社員は、その分野のエキスパートを目指す。

日本の会社のように、「入社しても配属発表があるまで、どこで、どういう仕事をするのか分からない」「数年したら、まったく別の部署に異動して、やったことのない仕事をすることになった」などということはあまりない。

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