インドネシア人エリートに、苗字がない理由 タイのプーケットで聴く、インドネシアの今

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インドネシア人グローバルエリートのウィリアム・ウィリアム氏

ムーギー:いやぁウィリアム、これまでいろんな友達をわれらが「グローバルエリートは見た!」で紹介してきたわけだが、ついにインドネシアの未来の大統領・ウィリアムを紹介するときが来たようだ。

ウィリアム:ハハハ、で、本当なんだろうな、このインタビューに応えたら日本でいちばん評判の高い経済誌で私が有名になれるというのは。

ムーギー:いや、いつもこんな出だしなのだが、それはどれだけウィリアムが面白い話をしてくれるかにかかっている。さっそくだが、インドネシアへの投資が過去数年、注目を浴びてきたが、インドネシア経済は過熱しているとの見方もある。そんな中、インドネシア人エリートのウィリアム(彼はインドネシアの理系の最高学府Institut Teknologi Bandungを卒業し、サウジアラビアで油田採掘企業に各種データを提供するサービスを提供してきた)からみて、インドネシアへの投資機会はどんな感じか?

ウィリアム:正直、インドネシア経済は過熱していて、投資案件のバリュエーションも高い。ここだけの話、私の友人でマッキンゼーのジャカルタで働いている友人に聞いても、過熱感があるとのコメントを受けた(注:これはマッキンゼーの会社としての見解ではなく、彼の個人的な見解です)。

またXXXなどの(著名多国籍企業名ですが、匿名にしています)グローバル企業のインドネシアオフィスが、インドネシアでの採用をフリーズしていて、今は必ずしもインドネシアへの投資に最適なタイミングとは言えないだろう。

ムーギー:なるほど、さすがにインドネシア人本人に聞くと説得力が違うな。ただ、どこの国でもマクロとは別に魅力的な投資機会があるものだが、セクターに区切って言えば、どの産業が面白いと思うか?

ウィリアム:リテール(小売り)や消費関係は、成長が目に見えているので引き続き強気だ。人口の大半が30歳未満で、おまけに年々所得が増加しているので、国民の間で「今、消費しても、来年もっと所得が増えているから大丈夫」という安心感というか、自信がある。

インドネシアというと原油のイメージが強いが、中間層の増大とともに、消費、小売り、銀行、通信など、幅広いセクターが育ってきている。

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