イケメンIT社長が、どうしても嫌いなもの

オールアバウト、江幡哲也社長の好き嫌い(上)

 本格的な評伝や自身による回想録を別にすれば、経営者の好き嫌いは外部からはなかなかわからない。その人の「好き嫌い」に焦点を絞って経営者の方々と話をしてみようというのが、この対談の趣旨である。この企画の背後にある期待は3つある。
 第1に、「好きこそ物の上手なれ」。優れた経営者やリーダーは、何ゆえ成果を出しているのか。いろいろな理由があるだろうが、その中核には「自分が 好きなことをやっている」もしくは「自分が好きなやり方でやっている」ということがあるはずだ。これが、多くの経営者を観察してきた僕の私見である。
 第2に、戦略における直観の重要性である。優れた経営者を見ていると、重要な戦略的意思決定ほど、理屈では割り切れない直観に根差していることが実に多い。直観は「センス」といってもよい。ある人にはあるが、ない人にはまるでない。
 第3に、これは僕の個人的な考えなのだが、好き嫌いについて人の話を聞くのは単純に面白いということがある。人と話して面白いということは、多くの場合、その人の好き嫌いとかかわっているものだ。
 こうした好き嫌いの対話を通じて、優れた経営者が戦略や経営を考えるときに避けて通れない直観とその源泉に迫ってみたい。対談の第7回は、情報総合サイトの「All About」を運営する江幡哲也社長にお話を伺った。

三大好きなものは、ゴルフ・図面引き・麺類

楠木:先日は偶然、新幹線の中でお会いしましたよね。あれは、何の帰りだったのですか?

江幡:勉強会をやった後、ゴルフをしておりまして、その帰りでした。

楠木:ゴルフはお好きなのですか。

江幡:好きです。自分の三大好きなもののうちのひとつです。

楠木:ほかの2つは何でしょうか。

江幡:ひとつは図面引きです。オフィスのレイアウトの図面とか。家の図面を引いたこともあります。

楠木:そういえば、今のご自宅は、自分で図面を引いたとか。

江幡:そうです。共同で土地を購入して、私がある程度設計をしました。今でいう、コーポラティブハウスのはしりみたいなものです。当然、実際に建築する際には、専門家の手による設計図を作ってもらいましたが。

楠木:図面引きが好きな理由はなんでしょう。制約された空間をどうするか、といったことを考えるのが好きとか。

江幡:そうですね、工夫することが好きです。自分で工夫をすれば、安上がりでよりよいものが手に入る可能性が高くなりますよね。ちょっとしたこだわりで人生を豊かに、というようなことが好きなのかもしれません。ゴルフの好きな理由もそこにあるのかもしれません。同じコースを回っても、毎回、スコアが違うじゃないですか。どうやってコースの帳尻を合わせていくのか、その工夫が楽しいのだと思います。

楠木:大好きなもののあとひとつは何ですか。

江幡:麺類でしょうか。ラーメン、パスタ、うどんに日本そば。「人類は麺類」(注:日清食品の創業者・安藤百福の言葉)ですから(笑)。

楠木:そうでした、麺類がお好きなんですよね。

江幡:もともと料理が好きなのです。母方の叔父さんは中華料理店をやっていて、私は中学の頃、そこでアルバイトをしていました。母親も料理好きでした。料理の、創意工夫の組み合わせで形になっていくところが好きです。

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