なぜMBAの授業は、胸に刺さるのか? 『世界最高MBAの授業』はいかに読まれたか

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留学生の生き様に刺激を受ける

本書に対しては、もちろん、MBAに縁の深い方々からも多くの感想をいただいた。

デューク大学フュークアビジネススクールに留学中の青木俊一郎さんは、『世界最高MBAの授業』に掲載されている留学生の皆さんが、授業を受ける中で、自らの人生を主体的に変えていく様子に大きな感銘を受けたという。

〈現在、私はEntrepreneurship(起業家精神)を専攻しています。世界のトップビジネススクールでのご活躍ぶりや将来への志を拝見し、非常に刺激を受けました。

デューク大学のフュークアビジネススクール

特に、私のデュークの先輩にあたる大橋智宏さんが紹介された「超プレゼン特訓法」には、勇気をもらいました。私もプレゼンの授業を履修したものの、英語でプレゼンをするのがやはり苦手で、半ばあきらめていました。しかし、大橋さんを見習い、私もチームアサインメントにおいて、率先してプレゼンを行うようになりました。事前に何度も練習することで、成功体験もでき、今では苦手意識がなくなりました。

ちなみに、大橋さんの影響があり、私もインディアン・スクール・オブ・ビジネスにこの秋、交換留学することになりました〉

青木さんは、大学卒業後、電機メーカーに12年間勤務した後、退社。30代半ばで一念発起し、デュークに留学した。現在進行形で「人生を変えつつある」青木さんにとって、本書は、留学中に新しい挑戦をするきっかけとなったという。

青木さんは、シカゴ大学ブースビジネススクールに通った元経済産業省の森田博和さんの起業家精神にも非常に感銘を受けたという。

〈私が、起業家精神を専攻として選んだのも、森田さんの影響です。そして、私も現在、弊校が主催するビジネスコンペティッションに出ることを目指しています。

官庁出身の方が、国費留学の後、経営コンサルティング会社に転職する例は多々ありますが、会社を立ち上あげるだけでなく、異国の地・アメリカで起業されたことは、たいへん刺激になりました。森田さんのようにパワフルに突き進むことができるかどうかわかりません。しかし、起業など何か大きなことに挑戦したいという大きな志を持つようになりました〉

現在、ミシガン大学ロスビジネススクールに留学中の伊藤景司さんは、他校との違いに注目して読んだという。本書では、13校のビジネススクールの授業を紹介している。

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