「父の家庭内暴力」を漫画にした39歳女の半生 27歳でいったん筆を折りながらも返り咲いた

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描ききって、「とても楽になった」という漫画『今日、パパに殺されます。』ができるまで(筆者撮影)
これまでにないジャンルに根を張って、長年自営で生活している人や組織を経営している人がいる。「会社員ではない」彼ら彼女らはどのように生計を立てているのか。自分で敷いたレールの上にあるマネタイズ方法が知りたい。特殊分野で自営を続けるライター・村田らむと古田雄介が神髄を紡ぐ連載の第49回。

浅田めぐ美さん(39)は実話漫画誌やウェブ漫画誌で活躍する漫画家である。原作付きの医療漫画、結婚エッセイ漫画など幅広い作品を手がけている。

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今年、彼女はウェブ雑誌『ワケあり女子白書』(小学館)で、『今日、パパに殺されます。』という衝撃的なタイトル名の漫画の連載を始めた。

この作品は、彼女の自伝だ。過去に実の父親から家庭内暴力を受け続けた日々を描いている。痛みを感じるリアルな内容は反響を呼び、電子書籍としてまとめられることになった(12月28日配信予定、すでに先行販売で配信中)。

新宿の喫茶店で浅田さんにお会いして、現在に至るまでの道のりを聞いた。彼女は、とても明るく笑顔がすてきな女性だった。

産まれる前から父の暴力を受けていた

浅田さんは1979(昭和54)年、埼玉県朝霞市に生まれた。物心ついた頃には、父親からひどい暴力を受けていたという。

「母は私を身ごもっている時、殴られたり蹴られたりしたらしいので私は産まれる前から父の暴力を受けていたってことになりますね。

蹴る殴る、食卓をひっくり返して物を投げつけてくる。机で殴られたこともありました。とにかく自分の気が済むまで暴力を振るいました」

浅田さんの父親は中学校を卒業し、集団就職で東京に来た。若い頃は、芸能人を目指して歌手として何度か歌番組に出演したこともあった。

芸能人としては中途半端に終わったが、その後、すし職人になった。職人としては優秀で、大きな職場で大将として働いていた。皆に慕われており、誰も彼が家庭内暴力を振るっているとは思っていなかった。

母親も結婚するまでは、まさか自分が家庭内暴力を受けるとは思っていなかった。暴力が始まった時にはすでに妊娠しており、金銭的理由から離婚することはできなかった。

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